にわとりのにわ a hen's little garden

歌うたい時々クラリネット吹きの日高由貴のblog。
ちいさなこころのにわの風景をすこしずつ書きとめていきたいです。

マディソン滞在記38

2013年06月23日 | 2013 マディソン滞在記
2013年6月22日(土)曇り

朝は10時から1時まで瞑想に行き、夜はCarmenさんのライブでした。

Carmenさんが前日のワークショップでおっしゃっていたのが、

「毎日、すこしずつでいいから、自分自身のために練習する時間を確保すること。
毎日自分のために練習する時間をとる、と自分に約束して、それを守ること。
そうすれば、長い時間が経った時に、いろいろなことが必ずできるようになります。」

という言葉でした。

忙しくなると、やらなければならないことに追われて、なかなか純粋に自分のための練習時間を確保するのが難しいと感じますが、ほんとうにすこしでいいから、毎日続けることが大切だとおっしゃっていました。

Carmenさんは、ちいさいころから教会で歌って育ち、大学に入るまでジャズはほとんど聴いたことがなかったのだそうです。
ビリー・ホリデイもサラ・ヴォーンもまったく聴いたことがなかったとおっしゃっていました。

周囲の薦めで、マイアミ大学の音楽科に進学したものの、当時はヴォーカル科がなく、ジャズヴォーカルを勉強できる環境はなかったので、作曲とクラッシックの声楽を専攻したけれど、最初はどちらもまったくわからなくて、ほんとうに大変だったということでした。

お兄さんで、ベース奏者のCurtis Lundyさんが、歌手のBetty Carterさんのバンドに参加していたので、よくリハーサルを見学していて、Bettyさんがバンドリーダーとしてどのようにバンドをまとめているのかを見て、いろいろなことを学んだのだそうです。

きのうのワークショップに17歳の初心者の女の子が参加していたのですが、

「わたしは17歳のとき、ジャズについて何一つ知らなかったのよ。だからあなたのほうがわたしよりずっと進んでいるわ。」

とおっしゃっていました。

「毎週一曲、自分と約束して、新しい曲を覚えてくださいね。わたしは来年もここに来るつもりですから、そのときにはレパートリーが増えて、きっとたくさん歌えるようになっているはずですよ。楽しみにしていますね。」ともアドバイスされていました。

ヴォーカリストには、ピアノかギターのハーモニー楽器を勉強すること、できればそれ以外の楽器も学ぶこと、曲の形式や、コードや理論について、楽器奏者のひとたちと同じように勉強することを、また、楽器奏者のひとに対しては、自分が演奏する曲の歌詞を勉強すること、歌詞を音色で表現するように練習することをアドバイスしてくださいました。

優れた教育者のかたはみんなそうだと感じますが、Carmenさんも、ほかのひとの長所を見つけることがほんとうに上手で、コメントを聴かせていただくだけでとても勉強になりました。

たった一言のコメントで、参加者の演奏が大きく変化するのに感動しました。

CarmenさんのDVDを買ったので、今日はじっくり観て勉強する予定です。