◇「減量」の意味を正しく理解しよう
世界中の食材が集まる豊かな国・日本。皮肉なことに
「痩せたい願望」の持ち主もこの列島に溢れているようで、
TVも女性誌もダイエット特集オンパレードの状態です。
今度はどんな「究極の痩せ方」が紹介されるのかと、期待に胸を
膨らませるのですが、結局どれも「摂取カロリーを抑えて、
消費カロリーを増やし、時間を掛けてゆっくりと」で終ります。
確かにカロリー計算に基づいて減量するのは長い時間が
かかります。
例えば3kgの余分な脂肪を取り除くには、次のような計算式が
成り立ちます。
脂肪1gは9kcalの熱源となります。
例えば、3kg(3000g)の脂肪は、
3000g × 9kcal = 27,000kcal
に相当します。
この27,000kcalを消費するには、毎日全く何も食べずに、
2,000kcalずつ消費を繰り返したとして約2週間かかります。
(こんなことは、出来っこありません。死んでしまいます)
では、方法を変えて、1日に食べる食事を1,400kcalまで
減らして、運動も頑張って2,000kcal消費して、それでも
1日当たりで計算してもマイナスになるのはたった600kcalです。
(実際にはタイヘンですよ)
仮にこれが実行できたとしても、
27,000kcal÷600kcal=45日
3kgの脂肪を取るのに、45日(1ヵ月半)も掛かってしまう
計算になります。
「肥満と減量」の問題をカロリー計算で取り組む限界が
ここにあります。
また、体内脂肪量には関係なく、体重さえ減れば「痩せた」と
思い違いをしている人々が居られます。
「減量=減体重量」というのは誤りで、
正しくは「減量」=「減体脂肪量」なのです。
これを間違うと、運動やサウナで汗を大量にかき、そのまま
体重計に乗って「○キロ痩せた♪」と喜ぶことになります。
そのまま放置すると脱水で危険なことになりますから身体は
「のどが渇いた」と訴え、一時的に失われた水分を補うように
できています。