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【TOPIC】
アリストテレス・著『Ta topika』(和訳・平凡な事について)が語源だそうです

笑点から昇天に

2018年07月03日 10時43分26秒 | お笑い

落語家・桂歌丸さんがお亡くなりになられました。享年81歳。

読売テレビの長寿番組『笑点』に第1回目からご出演され、まさに番組の顔として老若男女に愛された咄家さん。
六代目三遊亭円楽さん(BOSSには楽太郎さんと呼んだ方がしっくりきます)とのやりあいが番組の看板となってましたが、世代的にはガキの頃に見てた故・四代目三遊亭小圓遊さんとのやりあい、と言うかもはや罵り合いの方が印象に残ってます。
『笑点』から『サザエさん』への流れは日曜日のお決まりのお楽しみでした。

ただ、『笑点』の大喜利は見てましたが、歌丸さんの落語に関して実はそんなに観た事が無いんです。
数年に1回テレビで見るくらい。
その数少ない視聴の中でBOSSが驚いたのは怪談噺で演じる女性。
メチャメチャ艶っぽくて、あの風貌(失礼)から何故か色気を感じる、あれこそ名人芸だと思います。
今回お亡くなりになったニュースを色々見てたら、実家が遊女屋だったそうです。
なるほど、あの色気は子供の頃から大人の女性を見て育った賜物だったんですね。

そして、『笑点』降板からも体調は万全と言えませんでしたが、酸素吸入器を付けてまで高座にこだわり、咄家として全うする姿は、狂気にも似た落語への深い愛を感じました。
芸に対してストイックな事で有名な先代の円楽さんは「完璧な芸が出来ないならお客様の前に出るべきじゃない」とおっしゃってましたが、歌丸さんは「ちょっとくらい出来なくたって誰も怒らない、もっとお客様を信じるべきだ」と忠言されたそうです。
真逆な対応ですが、どちらも大好きな落語に対する愛と、自分の芸に対する誇りを感じるエピソードでした。

贅沢言えば、もう少し『笑点』のご意見番としてご存命でいて欲しかったですが、あちらにはライバル・小圓遊さんを始め、盟友がたくさんおられます。
「やっと来たか、死にぞこない」「いや、もう死んだんだよ」なんてやりとりが始まってそうですね。

生涯咄家を貫いた桂歌丸さんのご冥福を心よりお祈りいたします。



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