やっと見ることができた「ハラン(葉蘭)」の花。キジカクシ科(←スズラン科・ユリ科)ハラン属の多年草で、常緑の大きな葉が特徴。花は地面すれすれにあり葉の下に隠れていて、葉を掻き分け枯れ草などのゴミを掻き出さなければ見られない。今年1月にようやくその蕾を見つけ、開花を待っていた。花は直径2センチほどで先端は8裂している。紫色が雌蕊の柱頭の部分で、雄蕊はこの下に隠れて8個ある。ハランの花粉の運び手はナメクジやヨコエビの仲間だとされていたが、近年の研究でキノコバエと呼ばれるハエ類の仲間が受粉の媒介をしていることが明らかにされた。
ヒノキ科(←スギ科)スギ属の「スギ(杉)」。雌雄同株、雌雄異花で写真は雄花序の様子。枝を少し揺らすと花粉がポワッと舞った。私はもう30年以上前から花粉症で春先はずいぶん苦しんでいたが、何故か今年は今のところ全く症状が出ていない。早めに薬を飲み始めたためか、もう何年も春先にスギ花粉の舞う野山を走り回っていたので身体が順応してきたのか、それとも老化で感覚が鈍くなったのか、とにかく今年は楽だ。