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ギンヨウアカシア

 別所地区の住宅地で見掛けた「ギンヨウアカシア(銀葉あかしあ)」。マメ科アカシア属の常緑高木で葉が銀灰色をしていることから名付けられている。“ミモザ(Mimosa)”とも呼ばれているが、ミモザはオジギソウ属のことで、誤用が一般的になってしまっている。
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タネツケバナ

 歴史作家、塩野七生さんの『十字軍物語』は平成22年(2010年)に第1巻が刊行され、翌年の第2巻、第3巻で完結した。今般、新たに文庫化された全4巻が書店に並んでいるのでご覧になられた方も多いと思う。この『十字軍物語』や『ローマ人の物語』など塩野さんの作品は、極めて詳細な資料に基づき、それに見事な考察力が加わり、読者があたかも何世紀も前のその現場にいるような錯覚さえも感じさせてくれる。読み始めるとすぐにその世界に引きずり込まれてしまうが、Wikipediaによれば、塩野さんは『ローマ人の物語』の制作にあたり、1年のうち4ヶ月を資料の読解に使い、残りを執筆や編集作業に当てた。『ローマ人の物語』の刊行が始まった平成4年(1992年)は塩野さんは既に55歳で、この年から書き始めないと体力が保てないと考えていたという。そして作品は平成18年(2006年)の第15巻で完結した(平成14年から刊行された文庫シリーズは全43巻)。実に14年掛かりの大作である。女性の年齢を言うのは申し訳ないが、塩野さんは昭和12年(1937年)7月7日生まれの81歳でいらっしゃる。
 歴史学者の間では、塩野さんの作品は“歴史小説”ではなく“歴史書”と読まれることを懸念しているとのことだが、塩野さんは、これらの作品はいろいろと調べた結果の歴史事実を書いたものだと主張されている。確かに塩野さんの独特な想像力に基づくと思われる記述は随所に見られるが、歴史書としても歴史小説としても間違いなく面白い作品ではある。
 写真は松木日向緑地下の道端に群生している「タネツケバナ(種漬花)」。アブラナ科タネツケバナ属の一年草もしくは越年草で、花径6~7ミリ。アブラナ科の花はみな4弁の“十字花”になる。
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