#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

ねじ式/石井輝男

2007-11-04 | BOOKS&MOVIES
監督 石井輝男

とうとう11月に入ってしまった。
暦に合わせるかのように
沖縄でもいきなり北風が冷たくなってきた。


11月3日から3週間、
桜坂劇場では石井輝男監督の下記作品を上映する。
●ねじ式
●恐怖奇形人間
●異常性愛記録ハレンチ
●網走番外地~南国の対決~
●地獄
●猛獣VS一寸法師

タイトルからして、カルトな雰囲気がバンバンだが、
中身は見事にエログロ映画。

なにしろ石井監督初体験だったので、
浅野忠信主演の「ねじ式」を手始めに見に行く。

特殊メイクアーティストの原口智生さんが
石井輝男監督の映画を語るトークショーをやっていた。
興味深く聞き入る。
⇒劇場フロントでは、原口さんのつくった芸能人の「生首」が展示。
 その精巧なつくりに、ただただ驚くばかり。

つげ義春のマンガを映画化した1998年の作品「ねじ式」。
オープニングがいきなり清川虹子の大きく開かれた口。
どぎついメイクをした虹子を取り囲む舞踏集団。全員はだか。
全体に赤いフィルターがかけられている。
いきなり石井ワールドである。

主演の浅野忠信が初々しい。
つげ義春と石井ワールド。
無秩序の夢物語を再現したような
脈略のない映像世界がつづく。

展開が連想ゲームのようで、
その都度驚かされる。
原作自体がフロイトの「夢判断」的展開だから、
もともと物語を逸脱するところから始まっているので
女性の本能のような映像世界に翻弄されるのみ。

ホント、見ていて
「女性らしい展開だなあ」と思った。

脈絡や体裁を無視した、本能に赴いた
生理的な映像展開なのである。

エロスもグロテスクも手のひらに載せて
それでいて清純な処女を演じる女性のような
大胆で前後を無視した展開は、
まさに夢のまま。

すっかり石井ワールドの虜となってしまいました。







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