#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【Element of the Moment】蒲田Star Woods Space

2010-08-12 | ACT!
8月12日。木曜日。
台風が来ている影響か、朝から風が強い。

今日はこれから新幹線で仙台へ。

夜半過ぎには台風接近とのこと。
沖縄がなつかしい。

      ●

 ヘンな町だった。
 それは、ぼくが予備校の駅前の学生援護会で、
 富士見荘を紹介されてひっこしたときからの印象だった。
 どぶ川にかかったあやめ橋、その橋の名前すらなにやら
 いわくがありそうだった。一度、斎藤がぼくにその橋の名前から、
 何を連想するか訊いてきた。いつごろの昔かわからないが昔、
 このあたりの土手にあやめの花が咲き乱れていた、と答えた。
 斎藤は、あやめとは、人を殺めるという意味のあやめだと言った。
               (黄金比の朝/中上健次著1978年)

そのあやめ橋からほど近いところに、
昨夜のスターウッズスペースはあった。
Star、Woods、Space…まったく意味のない単語の羅列だ。

思った通り、内装は壁一面青く塗られ、
椰子の木の貧相なイミテーションの葉が垂れ下がり、
宇宙空間を模したようなフットライトが青く光る、
蒲田らしいLIVEスペースだった。

蒲田の「か」の字も語ることの出来ない自分が、
「蒲田らしい」だなどと、感じること自体、間違っていた。
そんな間違った感情を抱くほど、この町は止まっていた。

中上健次を読むと、どうしても文章が投げやりになった。
…そんな文章の立ち姿が、ボクは好きだった。

      ●

久々のEOMライブだった。
おそらく沖縄以来。
みなと握手を交わし、笑顔で語り合う。

桜坂のしめった夜を思い出す、慈しみ深き感覚。
ああ、なんと居心地のよい空間なのだろう。
ここが「蒲田」であることはもう、どうでもよかった。

EOMのサウンドがそこにあり、
ボクが彼らを画額に収める。
それだけで十分だ。
あとはグラス一杯のアルコールがあれば、
ほどよい酩酊が、高揚の後押しをしてくれる。

それにしても、彼らの音は、一体感がある。
昨日はガンジーのベースも絶妙な音量だった。
アキラのスリリングなハットワーク、
yu-jiのやさしい旋律。
コハモトさんのエキセントリックなグルーヴ、
ワダミツのツボを心得たハーモニー。

今夜が関東ツアー最終日。

下北沢BAR?CCOで、20時スタート。

「Song Book ツアー 2010」
出演:element of the moment
OPEN:19:00/START:20:00頃から2ステージ予定
CHARGE:2000(+オーダー分1.000-)
公演はcco@club251.co.jpにて予約可。
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