⑥「旧増毛館」*道北の建築探訪124
所在地:増毛町弁天町1丁目21-1
開業:昭和7(1932)年ころ
建設年:昭和7(1932)年ころ
廃業:平成10(1998)年 *現、ぼちぼちいこか増毛館として営業中
増毛町のレトロストリートにある駅前旅館である
ファサードが印象的で漆喰モルタルの外壁と半円の2階上げ下げ窓、1階には菱形の窓を配し
アーチ型の玄関など凝った意匠になっている。
旧増毛館から町が土地を買い取りドミトリー民宿の「ぼちぼちいこか増毛館」が営業している
左端の突出部分をカフェに改修し、人気を博している。
2021年11月撮影
⑦「旧山形屋旅館」
所在地:増毛町弁天町1丁目
開業:昭和8(1933)年
建設年:昭和8(1933)年
廃業:?
増毛館の向かいにある古くからの駅前旅館
昭和8年の建設が近辺の建物に多いのは大火で焼けた後の建設が多いからのようだ
外壁や内部の補修はあったようだが、訪問時では営業をしているようには見えなかった。
玄関屋根と中央の屋根、2階の上げ下げ窓がレトロ感を誘っている。
2021年11月撮影
⑧「本間家旧呉服店店舗・旧住宅・文書蔵」 *道北の建築探訪123
所在地:増毛町弁天町1丁目27
開業:明治26(1893)年
建設年:明治26(1893)年上棟
指定:増毛町指定文化財
本間家は増毛を代表する豪商で名家である
レトロストリートでもひと際目を引く建物群は多くの観光客が見学をしている。
元は佐渡出身の本間氏が小樽の呉服店に勤務し独立して増毛に店を出した
他に荒物や醸造、海運、不動産業、ニシン漁などで事業を拡大した。
呉服店舗は石蔵で他に住宅と二つの土蔵がある
平成9(1997)年に町文化財に指定後、大規模修復を経て2000年に一般公開された。
有料ではあるが、ここはぜひとも内部を見たいところ
訪問時は今年の公開が終了したため叶わなかったが機会があれば見学したい。
増毛館との間の倉庫もレトロ感ありです
2021年11月撮影
⑨「千石蔵」
所在地:増毛町稲葉海岸町53
建設年:明治末期
元は本間家の倉庫として建てられたもので〇に一の屋号が入っている
場所は本間家呉服店舗を海側に曲がると左にある。
鉄の扉も木造の扉も重厚さが目立つ蔵だ
現在は国稀酒造が活用し資料館としてニシン漁船や関連品を展示している
こちらは無料で見学が出来、カフェもあるので一服出来そうだが、
やはり今年の見学は終了したようだった。
2021年11月撮影
⑩「食堂志満川店舗・住宅 / 今野鉄工所住宅」 *道北の建築探訪122
所在地:増毛町稲葉町1丁目1
建設年:明治25(1892)年
この2軒は元は同じ所有者で繋がった建物である
本間家の向かいに位置し食堂はレトロストリートに面している
小林氏は本間家と同時期に廻船問屋を開業しここに店舗兼住宅を構えた
その後、鉄道開通により廃業し昭和50年ごろに住宅を分割したようだ。
食堂は現在も営業しており人気店である
隣接した方の住宅棟は和洋折衷の造りで昭和の初期ころに改装したと思われる
玄関廻りが秀逸である。
石蔵もあり由緒ある場所のようだ。
海側の住宅棟の所有者は別人である
一見普通の家に見えるが、先の千石蔵側から見ると3階の意匠が気になる
和風の本間家に対抗して造られたといわれ、内外部とも洋風になっている
正面から海が見える また山側は上げ下げ窓でシンプルにしている。
2021年11月撮影