アコギおやじのあこぎな日々

初老の域に達したアコギおやじ。
日々のアコースティックな雑観

「宝物」

2008-06-04 | Weblog
 正午過ぎ、妻から電話があった。

 保育園から連絡があり、息子が昼食をすべてもどしてしまい、熱を計ったら39度もあるとのこと。

 「病院に連れて行ってほしい」と妻。仕事は途中だが、どちらを優先すべきかなど論ずるまでもない。職場に連絡し、すぐに保育園に急行した。


     ◇

 確かに元気がない。しょんぼりしている。

 しかし、お父さんの姿を見た第一声が「たたかいしよう」である。保母さんに聞くと、もどしたあとにも、ご飯を一膳ぺろりと平らげているという。

 ともかく危急の自体ではなさそうだ。

     ◇

 「ご飯は食べられたんだね。よかったね」と私。

 「うん。でも、おかずは食べられなかったの。おいしそうだったのに」と息子。


     ◇

 おいおい、おかずを評価している場合じゃないだろう。お父さん、大事な仕事をほったらかしで来たんですけど。

     ◇

 しかし、なにより、大事に至らなくてよかった。おれの取り越し苦労でよかった。

     ◇


 熱を出してもすぐ回復する。回復しても、またすぐ熱を出す。

 もどしても、すぐ食べる。かといっていると、すぐまたもどす。


 男の子は、完全体になるまで、本当に弱い。女の子は、生き物として常に丈夫だが、男の子は、幼児期は本当に弱い。体が出来上がるまでは、男の子を育てていくというのは本当に大変だ。

 女の子は丈夫な上に、聞き分けは良い。愛らしいし。育てやすい。


     ◇

 結局、夕方に熱は下がった。夕食は消化の良いうどんにして早めに眠った。


     ◇

 明日の朝は、多分回復している。

 そして、また熱を出して、回復して、熱を出して、回復して、熱を出して、回復して。

 その繰り返しを何度も何度も重ねながら、徐々に強い生命体になっていくんだろう。男の子は。

     ◇

 ともかく、重症でなくてよかった。いつものオレの杞憂でよかった。本当に。


 保育園に車を走らせているとき、お父さんは、本当に胸が張り裂けそうだった。本当にお前が無事でよかった。

     ◇

 この季節になると、毎年、病気になっちゃうね。

 でも、病気を経るごとに強くなっていることも実感しているよ。


     ◇

 お前こそが、本当の宝なんだ。

 元気に育ってください。
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