阪神、優勝逃す

　誰もが阪神の優勝を確信していた13ゲーム差を付けた前半戦の独走から一転してまさかのペナントレースの敗退。
　「アカンかったなあ」「もうちょいやったのになあ」「北京五輪から狂たな」
　店で一緒にラジオを聞いていたお客さん達は落胆を隠せない。
　「まだ、終わったわけやない、クライマックスシリーズも日本シリーズもあるやん。みんなで応援しよう！」
　ハッパをかける声が暗く沈んだ店内に空しく響いた。
　でも、いつまでも落ち込んでいてはお酒がまずくなる。そこでお菓子のラムネをサービスで配った。
　そして「ラムネ好きか？俺、コムネが好きや」と私が言ったら、「何やそれ？」とお客さんが食いついてきた。
　私　「ママが小胸やから」
　客A「ママは小胸とは言わんで。大きい小さいのレベルと違う。無いやん」
　客B「マスター黙ってしもた」
　私　「俺、何年も見てないから分からん。前はちょっとあったのに、しぼんだのかな？」
　後は、笑いとジョークの応酬で店内は普段の明るさを取り戻した。

　一句：ギャグかまし　一転明るさ　取り戻す