中秋の名月

　今夜(19日)は中秋の名月、物知りのYさんが話し始めた。

　客Ｙ「今夜は中秋の名月やなあ」
　私 「ちゅうしゅうの名月て、月を見ながらチューしょうてか？」
　客Ｙ「違う！」
　私 「ほんだら福岡県で見る月か？」
　客Ｙ「何、それ？」
　私 「キュウシュウの名月」
　客Ｙ「九州ね、はいはい。昔からこの時期は月見の絶好期とされ、ススキや月見団子や神酒(ミキ)を飾ってお月さんを眺めて楽しんだと言われてるねん。マスターとこはせーへんのか？」
　私 「俺とこはヒマなチュウシュウ企業やから、せーへん」
　客Ｙ「それは中小企業やろ、ホンマに。中秋の夜に雲などで月が隠れて見えない事を無月(ムゲツ)、雨が降る事を雨月(ウゲツ)て言うんや」
　私 「ほう、さすが歳をいってるだけでよう知ってはるね」
　客T 「陰暦19日の夜の月の事を寝待月と言うねん。月が昇るのが遅い事から寝て待つんや」
　私 「寝て待ってたら退屈やん。昔はこの頃に子供を作るんかなあ」
　客Ｙ「それは分からん。他に夢見月、宵待月、立待月など色々あるねん」
　私 「確かに色々あるえ。命運が尽きて最後の時が来たこと運のツキ」
　客Ｙ「それはお月さんとは関係ない」
　私 「ほんだら餅ツキ！」
　客Ｙ「それも月と違う」
　私 「何でえな。月見団子があるし月でウサギがお餅をついてるやん」
　客Ｙ「それも月と違うねん。月でウサギがお餅をついてると言う人は嘘ツキや」
　私 「お餅ネタだけにオモチろい」
　※人偏の「仲秋」は、秋を初秋(旧暦7月)、仲秋(同8月)、晩秋(同9月)の3つに区分した場合、旧暦8月全体を指す。対して「中秋」は「秋の中日」＝陰暦8月15日のみを指す

　一句：名月や　ツキをめぐりて　親父ギャグ　
　謎かけ：中秋の名月とかけて、中学三年は何歳?と解く。どちらも(十五夜・十五や！)

初デート

　調理師のN君が先輩の紹介で知り合った女性と今度の休みの日に初デートをするとか。

　ママ「どういうきっかけで紹介してもらう事になったん？」
　客N 「刃物屋の娘さんで、この間、先輩に包丁を届けに店へ来た時に見たんやけど、先輩に『あの子、エエ子やなあ』て言うたら、口を利いてくれてん」
　私　「それで承諾してくれたん？」
　客N 「そやから今度の休みの日にデートをするねん」
　私　「そんな簡単に承諾するって事は、包丁を買(コ)うてもらう為と違うか」
　ママ「折角の初デートやねんさかい、水を差す様な事を言うたらアカン」
　私　「水商売やから水を差す。因みに板さんの使う包丁て、なんぼするのん？」
　客N 「三本セットで15～20万円ぐらい…」
　ママ「それやったら営業もあるかもね」
　私　「なんや、自分もかいな」
　ママ「因みにデートはどんなトコに連れていく予定やの？」
　客N 「食べるのが好きて言うてたから、居酒屋に連れて行こかなあ思てんねん」
　私　「居酒屋か、エエん違う。美味しいのん食べさせて酒を飲ませて酔わせて、その後、いい所に誘ってチョメチョメ…」
　ママ「何をいやらしい事を言うてるのん。初デートからそんなんしたら嫌われるで」
　私　「あ、そうか。デート出来るだけでも喜ばなアカンな。デート出来て、おめデート！」

　一句：初デート　話題の作りに　苦心する
　謎かけ：初デートとかけて、蚊を退治と解く。どちらも(緊張・金鳥)です

抜け毛

　季節の変わり目の話から抜け毛の話になった。

　お客「俺、季節の変わり目のせいか、毛がよう抜けるねん」
　ママ「私、お風呂の排水口に毛がたまるわ」
　私　「それ俺のんと違うわ。落ちるほど無いから」
　ママ「確かに長い髪の毛ばっかりやわ」
　私　「抜けた髪の毛を見ると、俺みたいになれへんか心配になるやろ」
　ママ「何で女がアンタみたいな頭になるのん。自分の仲間に引き入れよ思て」
　お客「油断したらハゲの仲間にされてしまうなあ。マスターは抜け目が無いからなあ」
　私　「俺、抜け目は無いけど抜け毛があるでえ。侘びしい～！」
　お客「悲しいなあ。そんな話したら暗なるな」
　私　「頭は明るいけど、と言いたいねんやろ」

　一句：侘しいね　去りゆく夏と　髪の毛と
　謎かけ：抜け毛とかけて、雨後の水溜りと解く。どちらも(薄い・雨水)です

非常持ち出し品

　今朝(16日)の10時過ぎ、『堺市の一部地区に避難勧告発令』のメールが堺市から届いた。台風18号の影響で大和川が氾濫して決壊するかもしれないとか。

　私　「避難勧告発令のメールがきたんは初めてやなあ」
　ママ「私とこも川の横やから怖いね」
　お客「最近は地震とか豪雨とか竜巻とか、想定外の災害が多いからなあ」
　私　「そういえば東日本大震災から2年半になるなあ。その内に東南海地震が起きるで」
　ママ「心配やなあ。私、お風呂に入ってる時に地震来たら嫌やわ」
　お客「ホンマ、服着てる間(マ)が無いで」
　ママ「裸では逃げられへんしなあ」
　私　「ほんだら、常に服を着てお風呂に入ったらエエねん」
　ママ「何でやねん！身体を洗われへん。それとトイレしてる時も地震来たら嫌やで」
　お客「拭いても拭いても拭きとれん時てあるやん。そんな時に地震起きたら大変やなあ」
　私　「その時は『クソッ』と言いながら、ウンチ付いたまま逃げんなしゃあないで」
　ママ「汚いなあ」
　お客「地震の時、一つだけ持って逃げるとしたら、何を持って逃げる？」
　ママ「私はまゆ墨、まゆ毛が無いから…」
　私　「生理用品は持って行けへんのか？」
　ママ「何でやねん！私は生理がアガって10年以上なるのに要らんがな」
　私　「スマン、心のセイリ(整理)が付けへんかったわ」
　お客「ホンマかいな。因みにマスターは何を持って逃げる？」
　私　「俺か？育毛剤や」
　お客「えらい生々しいなあ。でも、手遅れで要らんと思うけどな」
　私　「ホッといてんか、気休めに持って行くねん。ほんだらF君は？」
　お客「彼女から貰(モロ)た手紙」
　ママ「えらいロマンティックやなあ」
　お客「胸にしたためてたら、心もあったまるし」
　私　「決して勝新太郎みたいにパンツに入れたらアカンで」
　ママ「当たり前やん。誰もパンツなんかに入れへんわ。大事な手紙にシミがつくがな」
　私　「シミません」

　一句：非常時の　持ち出し品は　要準備
　謎かけ：非常持ち出し品とかけて、船の構造と解く。どちらも(乾パン・甲板)もあります。

マッタケ

　秋の味覚、マッタケの季節になりマッタケと聞けばテンションが上がるが、今日はマッタケでテンションが下がった。
　私は現在、自由の泉大学のゴスペル講座を年2500円の負担金で受けているが、格安で受ける条件としてゴスペル以外に一般教養講座を年15回以上受けなければならない。
　一般教養講座は市民啓発や人権問題などが多く、唯一興味があるのが『対話力文章創造講座：楽読楽書のすすめ』で、この講座が今日あった。
　「台風の影響で雨と風がきついので休んだら」と嫁さんに止められたが、一般教養講座の単位が足らずどうしても行きたかったので制止を振り切った。
　 午後1時に自転車に乗って傘をさして家を出て何とか自由の泉大学の辿り着いたが、講座が終わっての帰り道は風雨が一層きつくなり、フラ付きながら自転車を漕いでいたら傘が強風にあおられてマッタケになった。
　自転車で倒れずに済んだが、頭や衣類やバッグはビショ濡れになり、帰宅後、嫁さんに「言わんこっちゃないやろ」と責められた。
　因みに強風で傘が裏返ってしまう事を大阪では「マッタケ」と言うが、地方によっては「おちょこ」「ラッパ」「オールバック」と言うらしい。

　一句：強風で　傘がマッタケ　マイッタナ
　謎かけ：傘のマッタケとかけて、老人の物忘れと解く。どちらも(地方・痴呆)とは違います

イプシロン打ち上げ成功

　宇宙航空研究開発機構(JAXA)は14日午後2時、新型固体燃料ロケット『イプシロン』1号機を鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げ、約１時間後、搭載していた惑星観測衛星を高度1000km付近で切り離し、予定軌道に乗せて打ち上げを成功した。

　私 「イプシロン、成功したなあ」
　客K「イプシロンて、何？」
　私 「パンシロンと違うで、ロケットの事やで」
　客K「ああ、この間、延期したとか何とか言うてた奴？何でみんな騒ぐの？」
　私 「個体燃料の安全性や安価に優れ、日本のロケット技術の素晴しさを証明したんや」
　客K「固体燃料って何？」
　私 「新聞紙に火をつけて固体燃料入れた七輪をウチワで煽ぐなんて事は無いけど…」
　客K「当たり前やがな。ロケット発射で点火をするのにウチワで扇ぐわけないやろ」
　私 「今までロケットは液体燃料が主流でコストが高いし燃料漏れの心配があったけど、固体燃料は火薬の原料等をゴムに混ぜたモノで燃料漏れの心配が無い日本独自の技術やねん」
　客K「それは凄いね」
　私 「それにノートパソコン2台で操作が出来て管制センターなどの経費削減が出来るので、宇宙ビジネスでは高い競争力を持つのが期待されてるねん」
　客K「日本の技術力が世界に示せたら、他の工業製品の信頼も高まるね」
　私 「信頼性や安定性に掛けては日本は欧米にも劣る事が無い。ホンマ、誇らしげに思うわ」
　客K「日本の科学者もやるなあ。隣の国に自慢できるで」
　私 「宇宙では今も世界が協力して巨大な宇宙ステーションを建造中とか」
　客K「その計画に日本の技術も生かされるんやろ。これも凄いなあ」
　私 「俺もスナック芸の技術を磨いて世界にアピールをせんな。ロケットしてられへんわ」
　客K「それ、ボケットしてられへんわ、やろ」

　一句：ロケットの　成功祝って　打ち上げ会
　謎かけ：イプシロン打ち上げ成功とかけて、日本の冬と解く。どちらも国中(歓喜・寒気)する

パブロフの犬

　お客のK子さんがビール瓶を持ったので、私は自分に注いでくれると思いビアグラスを持った。そしたら彼女の隣に座っているHさんのグラスに注いだ。

　私 「お客さんがビール瓶を持ったら、つい自分のビアグラスを持ってしまうわ」
　客K「パブロフの犬と一緒ね」
　客H「パブロフの犬て、何？」
　客K「犬にエサを与える時に必ずベルを鳴らす様にしてたら、エサが無くてもベルを鳴らすと犬が唾液をたらす様になる。これを条件反射て言うの」
　客H「条件反射て、あるね。梅干やレモンを見たらツバが出るとか」
　客K「そうそう」
　私 「ビールを飲んだらトイレが近なるとか」
　客K「それは自然現象やんか」
　客H「テレビのCMでビールを注いでいる映像を見たら、喉がゴクッとなるわ」
　客K「それは条件反射やね」
　私 「アダルトビデオを見たら、勃起する」
　客K「それも自然現象やん、何か条件反射は無いの？」
　私 「以前、酔って寝てた40代の客が18番のガッチャマンの曲が鳴ったら急に起きて♪誰だ誰だ誰だ～♪と立って唄いだしたわ。これは条件反射やろね」
　客K「それは条件反射やね」
　私 「有線やのに曲が終わったら、つい拍手をしてしまうわ」
　客K「そうそう、それが条件反射よ」
　客H「俺、元コンビニ店員やけど、コンビニで買い物してレジでお金を払(ハロ)てる時にドアが開いて客が入って来たら『いらっしゃいませ～』と、つい言うてしまう事があるわ」
　私 「その店の店員、変な人やなあと思たやろな」
　客H「そうや、恥かしかったわ」
　客K「条件反射って怖いね」
　
　一句：ベルの音　パブロフの犬が　すぐ反応
　謎かけ：パブロフの犬とかけて、刀剣と解く。どちらも(唾・ツバ)がつきものです

ゴスペル講座＝発音

　今回は主に発音について教わった。
　「ガ」「ギ」「グ」「ゲ」「ゴ」はハッキリ言わないで「ンガ」「ンギ」「ング」「ンゲ」「ンゴ」と鼻にかけて発音すると、固く汚く聞こえるガ行がソフトになる。
　「ん」は普通は口を閉じるが、歌う時は響きが無くなるので「ん」は唇を閉じないで発音する。
　英語は母音が多い。特に日本語の「ア」は喉の前、「オ」は喉の後ろで発音するが、英語にはその中間で発音をする「ア」がある。ラブ(love)カップ(cup)ハグ(hug)など息を抜いた感じで「あ」と発音する。
　「w」はキスをする時のチューの形をする様な気分で口をとがらせて発音する。
　「j」は人に声をかける「よ！」を言う感じで縦口にして発音する。
　「Yes」は唇を上下に少し開いて、舌の真ん中を盛り上げる様な形に構えて舌先はどこにもくっつけない様にわずかに離し、かつ、上向きにして「イ」の発音する。
　英語をスムースに発音する為には、微笑む様に「イー」の形で口を横に開き頬を上げる。次に口をとがらせて「ウー」の形にする。この「イー」「ウー」を何回もして顔の筋肉を鍛える。
　練習曲は「Oh Happy Day」「Make Us One」で、それぞれ和訳して意味を解説してもらった。
　「英会話の勉強にもなるわ」と一人の生徒が言った。今日はゴスペルを習いながら英語も勉強、一石二鳥だった

　一句：練習で　耳触りの良い　発音に
　謎かけ：発音とかけて、オッパイと解く。どちらも(母音・ボイン)もあります

年の差婚

　32歳のR子ちゃんが23歳年上の男性と近いうちに結婚するとか。

　私 「23歳も年上やったら彼氏に子供がいてるんと違うの」
　客R「この間合った時に、彼氏の30歳になる娘さんにママて呼ばれてん」
　私 「2歳下かいな。まあ、娘さんが年上でなかったのが何よりの救いやなあ」
　客R「それもそうやけど、へんな気持ちになったわ」
　私 「出産の苦しみと育児の苦労なんかの子育てが省けてええやん」
　客R「その娘さんに4歳の子がいてるねん」
　私 「いきなりR子ちゃんに孫かいな。孫はバーバて呼んでるんか？」
　客R「彼氏にはジージて呼んでるけど、私にはR子ちゃんて呼んでるねん」
　私 「4歳の子にR子ちゃんて呼ばれるのも違和感があるなあ。因みにどんな彼氏？」
　客R「この前、脳の動脈瘤(リュウ)の手術をしてから手がシビレル様になってん」
　私 「なんや、結婚すると言うよりも、介護をしに行くみたいなもんやなあ」

　一句：年の差婚　妻と言うより　ヘルパーさん
　謎かけ：年の差婚とかけて、未公開株と解く。どちらも、将来(後悔・公開)することもある

痔の話

　お客のS君は以前に痔の手術をしたがまた小さいイボができたとか。

　私　「S君は俺より若いのに土地を持ってるんやなあ」
　ママ「何でやのん？」
　私　「痔の主…じぬし」
　ママ「また(ダジャレが)始まったわ」
　客S 「痔は手術しても、また再発する事があるねん」
　私　「そうそう、俺も60歳の時に手術したけど今もなってるわ」
　ママ「えっ、あんたも？」
　私　「爺に…」
　ママ「なんやのん！心配したわ」
　私　「もう一回なったらジイジイや」
　ママ「もうエエって、このオヤジは」
　私　「そうや、俺は親痔…や」
　客S 「またギャグかいな」
　私　「そう言えば、ジに関連する映画があったなあ」
　客S 「どんな映画？」
　私　「次郎(痔ろう)物語」
　ママ「26、7年前の映画やん。S君は知らんのんと違うか」
　私　「次郎物語は次郎という子供の話や。いわばジロウ(児童)の物語や」

　一句：痔の話　下ネタなので　嫌(ヤ)な感痔
　謎かけ：痔の話とかけて、自分をおとしめる話と解く。どちらも(痔ギャグ・自虐)ネタもある。