「ふたご座流星群」1時間に50個の流星観測のチャンス
12月は三大流星群のひとつ、「ふたご座流星群」が観測のチャンスを迎える。今年は月明かりもなく、天気に恵まれれば好条件だ。 「ふたご座流星群」は、毎年ほぼ一定して多くの流星が見られる流星群。晴れて空全体が見渡せ、灯りがないなどの条件が整えば、熟練の観測者なら1時間に100個程度の流星を数えることも珍しくないという。
今年は12月4日から17日ごろにかけて流星が現れるとされ、極大となるのは14日ごろと予想される。また15日が新月のため月明かりの影響もなく、かなりいい条件で観察できる。
13日夜から14日明け方にかけてが絶好のチャンスとなりそう。空の暗い所で観察すれば、予想では1時間で最大55個前後の流星が見られる。また12日夜から14日夜も最大で1時間あたり20個を超える流星が出現すると考えられる。
午後8時ごろから流れ始め、午後10時を過ぎて本格的に現れる。夜半を過ぎた頃に数が最も多くなり、明け方近くまで観測のチャンスが続く。 明石市立天文科学館によると、観測するには、街灯など人工の灯りが少なく、できるだけ空が広く見渡せる場所を選ぶ。灯りが気になるなら、手をかざして光を遮るのも少しは効果がある。
流星群は夜空のどこにでも現れるので、1点に集中せず空の広い範囲を眺める。こうすると多くの流星を捉えられる可能性が高い。目が慣れるまで15分は観測を続けるのがよいという。 とはいえ、この時期の夜の寒さは厳しい。明石市立天文科学館の鈴木康史学芸員は「仮に1時間に10個流れるとしても、10分間にすると1~2個。
のんびり、ぼーっと空を眺めるのがいい。
そして防寒対策は万全にして」と話す。 12月下旬、22日ごろには「こぐま座流星群」も極大となる。ただ月明かりがあるため観測に慣れている人でも「1時間に数個」が見られる程度という。
12月はこのほかにも木星と土星にも注目。17日には日の入りから1時間後、南西の低めの空に木星と土星、そして細い月が競演する。双眼鏡を使うとさらに楽しめる。この翌日以降、月と2つの惑星は離れていくが、木星と土星はさらに近づいていく。 22日3時ごろには木星と土星が今期最も近づく。ただ日本では、この時間帯、2つの惑星は地平線の下にあるため観測できない。日本での観測のチャンスは21日の日の入り1時間後。南西の低い空で2つの惑星は輝き、望遠鏡と使うと木星の衛星ガリレオも捉えることができる。22日の日の入り後も観測のチャンスだ。
そして、15日には皆既日食がある。こちらは日本では見ることはできず、アルゼンチンやチリなど南米で観測が期待される。日本で次に皆既日食が見られるのは2035年、まだまだ先の話。
空をも上げてまったり過ごしたい時期ですね。今年もあと少しで終わります。今年を振り返り来年は必ず良い年に