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長い時間同じ文章に向き合い、

    3月20日(水・祝)は、教室はお休みとなります。どうぞよろしくお願いいたします 




  
第84期文演(23/10/14~24/1/13)アンケートです。

   きょうは、資産運用企業幹部のJさん。

  2023-10-23「年齢」を言い訳にしてはいけないなと改めて思いましたのJさんです。

 「ここのところ、クリエイトに割ける時間が極端に少なくなっているのですが、決して放棄しているわけではありませんので、どうか見捨てず、引き続きご指導よろしくお願いします
」と、文演アンケートに挨拶文がありました。




       
Jさんの文演アンケート




 
Q.1 当講座をどんな目的で受講しましたか?
 
A.1  ・もともと「クリエイトで速読をやるなら文演は受講しないと」と漠然と思っていました。私の中では、カリキュラムの一部という意識でした。

   また、最近仕事のペースを落として何か違うことをしようかなと考えていて、小説を書くのはどうだろうと思案していました。このきっかけもクリエイトです。速読に通うようになってから小説を再びよく読むようになりました。森絵都さんの「カラフル」や小川糸さんの「ライオンのおやつ」を読んで涙し(年をとると前頭葉が衰えて涙もろくなるとか)、本棚の奥から村上春樹氏の「騎士団長殺し」をひっぱり出してきて一気読みしたりしました(この集中力も速読トレーニングの効果)。

   そうしていると、今から40年以上前、高校生のころに小説家になりたいと思っていたことを思い出しました。脱線しますが、その夢は、当時図書室にあった川端康成全集の中の「十六歳の日記」という作品を読んで断念しました。「こいつには敵わない」と本気で考えていました(ノーベル賞文学者なのですが、相手は)。その後、経済学を勉強し金融の仕事をする中でそんなことはすっかり忘れ、ふとその記憶がよみがえったのが最近です。そのため、「人に読まれる文章とはどんなものなのか」、「人がお金を払ってでも読みたいと思う文章はどうしたら書けるのか」ということに興味がありました。


   たぶん松田さんからは「楽隠居」のように気楽に受講しているように見られていたと思いますが、本人は意外に真剣に、特に講義後半の形式的な要件は満たしている(世の中的には上手いと言われるような)文章に対して松田さんがどのようなコメントをするのか、どんな「読まれるための工夫」があるのかを興味深く聴いていました。自分の文章にコメントされているかのようなドキドキ感でした。



  Q.2 「文演」を受講して文章への印象で変わったことがありますか?
  A.2 
以前から、キーボードで入力し(今は携帯端末の方が多いのかもしれません)機械が変換する日本語はとんでもない誤字があったりやたらと漢字が多くて読みにくいなと思っていました。文演を受けるようになって、さらに自分や他の方の書いた文章が気になるようになった気がします。個人の文章はさておき、新聞の文章も直した方がよい点があるなと感じます。私は日経新聞しか読みませんが、新聞が文章のお手本と言われていた時代に育った世代の一員としてはさびしい気持ちです。



 
Q.3 宿題の「要約」はどうでしたか?
  A.3-1 「授業前」
昔、何かの特集で、三島由紀夫氏はそのしゃべっていることを文字起こしするとほぼ完璧な文章になったという話を読みました。天才とはかくあるべしと思っていましたが、今回、長い時間同じ文章に向き合い、少しずつ変えていくことで、文章はよくなるんだなと再認識しました。日常、文章は「読み」も「書き」も目の前をさっと通り過ぎていくだけだったので、推敲の大切さをすっかり忘れていました。とはいえ、最終講義で色々と足りない点や直す点があることを目の当たりにするのですが。


 
A.3-2  「授業後」第一に、キーワードを一つ拾えていなかったことが悔しいです。数多修正/書き直しをした中にかすってもいなかったのでショックを受けました。次に、「●●」を入れずに前半をまとめてしまった点が残念です。本人なりに確信を持って進めていたことではありますが、やはりこのワードを外すのはやりすぎだなと今は思っています。

   その他、段落分けや語句の使い方など細かい点に漏れがあり、まだまだ目配りが足らないなと反省しています。「神は細部に宿る」と改めて肝に銘じます。

   何人か自分の想像を遥かに超えていて、正直驚きました。なんというか、「規定演技」と「自由演技」くらいルールが違うもののように思えたからです。「要約」と聞いた時に自分の中でイメージが固定化し、そこから抜け出せなかったという感じです。



  Q.4 全体的な感想をお聞かせください。
  A.4 ・
文章に関わることはほとんど経験を通して学んだことで、このようにまとめて聴くことは初めてでした。体系的に頭に入ってよかったと思います。これを若いうちに聞ける方は本当にラッキーだと思います。中学生の方で文中の表現を極力使わず自分の表現(言葉)で要約を作っている方がいました。近い将来やってくる試験や就職を考えたら松田さんのアドバイスに従って文中の言葉をうまく使いながらやっていった方がいいのだと思いますが、私は個人的にこの要約文が気になり、そして気に入りました。彼女は「●●●●●」といった言葉が醸し出す昭和のインテリの「上から目線」な空気が嫌で、そういう言葉を使わずにまとめようと考えたのかなと勝手に想像しました。もしそうなら、その感性は素敵ですし、無謀さも勇気に感じられます。こういう瑞々しい感性に文演の実用性が備われば、全く勝ち目がないなと深く感じ入りました。

   最後になってしまいましたが、おにぎりが美味しかったです。ただ、翌朝では美味しさが損なわれると思い11時ごろにおにぎり3つを食べたら翌朝胃が大変なことになっていました。


   引き続きよろしくお願いします。


 Jさんの要約を支持したのは、コンサルのTさんです。

 コンサルTさんは、歴代最速のロジカルテストFタイプ到達者(受講36回)。理屈っぽいTさんがJさんの要約がいいというのは、予想外というか見る人は見ているんだという思いでした。

 骨太の構成なのに、ひと言ひと言に神経が配られていました

 となると、「段落分けや語句の使い方など」の、より「細かい点」がアラとして目についたということになります。

 「中学生の方で文中の表現を極力使わず自分の表現(言葉)で要約を作っている方」とは、理Ⅲ志望女子Rさんの要約ですね(←このとき初めて理Ⅲ志望とか書いたのですが、本人に口頭で確認したら、ハイと)。よくできるから理Ⅲにという憧れではないのがRさんの文章で(速読のコメントとスコア込みで)、それに鋭敏に反応するのがJさんを始めあの人もあの人もという文演受講生です。

 「おにぎり3つを食べた」はご家族がいるのに「3つを食べ」て確かめたところが、見た目スマート、中身愚直のJさんらしいです。




 第84期文演アンケートは、これで終了です。クワタさんから一度も催促メールをしないで、これだけ送ってくれたわけですからとても雰囲気がよいクラスだったのではないでしょうか。

 Jさんは「小説を書くのはどうだろうと思案してい」るとのこと。

 それなら、第二のなかにし礼を目指すというのはどうでしょうか。

 文学一筋ではなく、どちらも実業で成功した人として。

 なかにし礼は小説を書き出すにあたって、過去の「小説」を何年か渉猟しています。

 読みの能力を磨いたJさんには参考になるはずです。

 今後は、小説家兼コメンテーターとして活躍するJさんをイメージして応援していくことにします 
 
 

   





        ※クリエイト速読スクールHP  

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