教室のこと・速読のこと・受講生のスコア・SEG講習生のスコア等々について書いています。
クリエイト速読スクールブログ
必然的に最小の時間で最大限リアルなイメージを精製する
2020-09-12「速読により一層興味をもった」のNさんについてです。
20代半ばのコンサルです。
まず、Nさんの体験レッスンスコアと入会時アンケートコピーです。
「Nさんの体験レッスンの主なスコア20/8/29」たてサッケイド23 数字ランダム16・17 漢数字一行〇→225、三→161、一→120 たて一行ユニット29・34 スピードチェック33・34 ロジカルテストAタイプ23/24(3分)・28/30(2分41秒)イメージ記憶28/40(2分)38/40(1分30秒)初速1,500字/分・理解度A
「Nさんの体験レッスン(入会時)アンケート20/9/5」・「体験感想」トレーニングの内容によって得意不得意が非常にはっきりと分かれていたのが印象的だった。・本を読む際、何がボトルネックになっているのかが浮き彫りになったとともに、それぞれの能力をレッスンを通じ、自分で考えているよりも伸ばしたり、補強したりができそうに思え、速読により一層興味をもった。・「入会を決めた理由」仕事の中で大量の資料を読む機会が多く、それを効率的に、より速くできるようにしたいため。・本を読む習慣はあるものの、時間の都合で中断してしまっている本も多く、そうした本を一挙に読めるようになれば、より多くを得られるようになると考えたため。
以下は、Nさんの受講50回・60回目アンケートと最新スコアです。
「Nさんの受講50回目アンケート20/12/27」
マイナス・(記入なし)
プラス・-日常のタスクにおける正確性、スピード、質が明らかに向上した。 それによってようやく、各トレーニングが、教室の外では意味をなさない曲芸でしかないのではないかという疑念が払拭されてきた。しかしその一方、最近エネルギー切れに陥る場面が増えてきた。集中して何かに取り組んだ後、信じられないようなミスをすることがある(買い物後にレジに財布を置いて行ったり、教室から帰る際に全く関係ない路線の改札をなぜか通ったり)。集中のためのリソースは無尽蔵に湧いてくるようなものではないようだ。各種トレーニングで脳に刺激を与えることで情報処理能力が向上するのは、休眠状態にあった、大量の情報を高速で処理するための回路がたたき起こされることによるものなのではないか。先述のように、エネルギー切れは集中力を著しく下げ、日常生活の遂行すらぎこちないものにしてしまう。そうならないために、脳は意図的に認知能力にキャップをかけ、省エネモードで走るようにできているのではなかろうか。少なくとも初期段階においてはそうなのだと考えている。ただ一旦は、脳のスタミナも筋肉と同様に継続的なトレーニングで鍛えられると信じ、トレーニングを続けていきたい。現実的には、アスリートの体の使い方と同じように、エネルギーの貯蔵量が増えるというよりも、その使い方が効率的になるというような形でそれは実現されるのだと思う。
-かなひろいの時間制限が45秒となったが、それに伴いトレーニングの性質が全く違うものとなった。 書類のミスのチェックのような取り組み方を今まで採用してきたが、それでは毎秒平均して1字程度が限界となってしまう。そんな中で試行錯誤の中見えてきた方法が、いろいろな頭の使い方を同時並行で回してくというものである。まずはスピードチェックの要領で母音を探し出し○をつけ始め、○をつけながらその単語が何かを認識するとともに、単語内のどこに母音が登場するかを補完して○をつけ、そしてさらに同時並行でイメージを呼び起こしてストーリーを把握し、そしてイメージを呼び起こしている間にさらに母音を探すというものである。その4つくらいの作業を同時にうまく協調させることができると、一気にスコアが上がる。いままで独立していた頭の使い方を協調させるという考えは、非常に広く応用ができるものだと思う。今後はそれを磨いていくフェーズなのだと考えている。かなひろいのに限らず、シンプルなタスクをより速くでより多くこなすこよう制約を強めることで、今まで試してこなかった脳の使い方が開発され、それが新しい回路としてシナプス上に花開いていくのではないか。5~10回スパンで「これこそが速読だ!」という感覚を新たにつかんでいるが、まだまだ得るべきものがあるのではないか。
「Nさんの受講60回目アンケート21/1/31」
マイナス・(記入なし)
プラス・スピードボードδ 5×5までは「とにかくすごく集中して頑張る!」といった類の力業でスコアを上げてきたが、6×6ではついにそのやり方が限界をむかえた。そこで編み出した方法が、6×6のマトリックスを3×3のマトリックスが4つ組み合わさったものと読み替えるというものである。隣接したマスとマスの移動と、マトリックスとマトリックスの移動という見方をバランスよく使い分けると、6×6の世界は驚くほどシンプルなものとなる。もちろん4つの3×3のイメージを崩さずに保持することは別種の強い負荷にさらされるが、一度慣れてしまえば思い切って点を移動させることができ、しかも間違えない。あと5回も挑戦すればかなりいいタイムが出せるように思う。困難は分割せよ、とよく言われるが、イメージをある塊に分割することで負荷を軽減するという方法はいろいろ生かしようがあるのではないか。
・イメージ力が一段アップした。以前であればイメージ記憶の際に頭に浮かぶのはせいぜい、フリー素材のイラストのような平板な静止画であった。それが今では、リアルな質感を伴った映像を思い浮かべるよう頭が働く感覚を得始めている。イメージ記憶訓練のレベルが進むこととはつまり、覚えるのに使えた時間が減り、代わりに忘却の圧力に耐える時間が長くなるということである。持ち時間の中で十分に問題を解き切る時間配分ともなれば、一つ一つの組み合わせと向き合う時間は少なくならざるを得ず、必然的に最小の時間で最大限リアルなイメージを精製する方向へと頭が働かせられていく。脳に脂汗をかきながらそうしたプロセスに適応することで、イメージ力が豊かになったということなのだと思う。カリキュラムを信じてその枠組みの中でスコアを伸ばすべく七転八倒した結果、カリキュラムが想定した効果が得られるというのは予定調和のようなものを感じてなんとなく天の邪鬼心がはたらくが、想像を大きく超えた進歩を実感できたのは素直にうれしい。
・日常の中で直接の成果を感じた経験をほとんど書いてこなかったが、実はじわじわと様々な恩恵に与っている。イメージボードやイメージ記憶、スピードボードを通じて得た、視覚的情報をベースとした情報処理能力の獲得はその中でも重要な位置を占める。言葉という記号をもとにイメージを脳内に展開することで情報処理の高速化が可能になる、という旨の言説を以前から耳にしてはいたが、いざ試してもイメージを保持することはどううしても難しく、結局は記号を記号として取り扱うという方法に依存していた。しかし、イメージを鮮明にしかも崩れずに長く保持するということが現状では可能になりつつあり、インプット/アウトプットの双方をより楽により正確にできるようになった。上位者の指示をもとにアウトプットをあらかじめ脳内にイメージすることによる正確性・スピードの向上や、必ずしも構造化されていないインタビュー回答の論点整理等、活用の範囲は極めて広い。また、映画などを見る際に登場人物の対比関係を描写や言動と結び付けて整理をすることが簡単になり、より良く作品を味わったと感じることが増えた。端的に言えば、深い感動を味わう機会が増えた(ここまで書くと若干、魔法のツボのレビューのような風味になりますが……)。自身の情報処理能力とは空気のごとく、意識を向ける機会がなければ一生当たり前のものとして無視される。しかしそれをメタ的にとらえ改善するべく刺激を与えるということは、世界から受け取る刺激に対する一定の変化を伴うはずであり、上記の表現もあながち大げさでもないのかもしれない。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
「Nさんの受講61回目の主なスコア21/2/2」たてサッケイド90 数字ランダム250・240 数字BP92-4(2分)漢数字一行九→7,200、七→3,400 たて一行ユニット300・280 スピードチェック39/40(48秒)・37/40(44秒)かなひろいマル57/63(40秒)ロジカルテストDタイプ27/30(2分18秒)・26/30(2分30秒)スピードボード6×629/29(3分)・24/28(3分)イメージ記憶18/40(30秒)30/40(20秒)倍速読書『白夜行』16,800字/分・理解度A-「中盤のスピードボードで力尽きた。集中しきったということにしておく……。曖昧なワードでのイメージをもっと的確につかみたい」
きのうのこのコマ、生徒さんが3人と少なかったとはいえ、エラいトレーニング量です。
この他にも、かなランダム(150・120)とかなBP(590(き)・195)が実施されています。
受講7回と48回と61回の3人でした。
受講7回の生徒さんが大変だったかと思いますが、コメントをみると平気のようでした
Nさんは学生時代、文章を書くバイトをしていたとのことです。
Rさんを紹介してくれているので、平日朝トレの5回を入れて、あと14回あります。 真
※クリエイト速読スクールHP
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