教室のこと・速読のこと・受講生のスコア・SEG講習生のスコア等々について書いています。
クリエイト速読スクールブログ
今回は私が胡椒になってみようかと考えた
SEG夏期講習E3ターム(8/6~8/10)アンケートからです。
2012年夏期講習ラストは、B4用紙裏面にもビッシリと書いた中3女子KKさんです。
■速読の感想ののったチラシをはじめてみた時、私はおどろいた。全て、まるで作られたような速読を賛美するものばかりだったからだ。 このことについては松田先生も確か「砂糖ばかりで胡椒がない」とおっしゃっていたように思う。ならば、今回は私が胡椒になってみようかと考えた。正直言って私に速読は合わなかった。もしかしたら私は本を完璧な娯楽として読んでしまう方だ。知識をたくわえるよりも、作家の文の流れによりそい、伏線のはられ方に感嘆し、まれにある良書に心をけずられるような感動をおぼえる。そんな本に心からつかるのをささやかな幸せとして生きている。だが、速読をしている時は、あまりそんな感動には出会えなかった。本を読んでいる時もどこかあせりを感じ、幻想の中にいながらなぜか冷めた目を持っていたように思う。
しかし、私はこの講座を否定するわけではない。ではこの落差はなんなのだろうか。それは、私と松田先生の本のとらえ方にちがいがあるからだと思う。たとえるのなら私は本を川としてとらえる方だ。川のきよらかな流れに指をひたして楽しむ。泳ぐ魚のうろこが光に反射したきらめきにじっと目をこらす。激流を下ってびしょぬれになる。時には友達を呼んで、わいわい遊んだり。そんな風にして、ゆっくり時間をすごすこと、ときには、おぼれそうになったり傷ついたりしても、私におどろきや感動を与えてくれる。それが、私にとっての読書なのだと思う。それだからなのだろうか、私は本に赤線を入れたり、急に文字のフォントや大きさが変わるものはきらいだ。急に流れをさえ切り、そこに少しよどみをつくりだす。そのことは急に私を現実にたちかえらせるからだ。それにひきかえ多分松田先生は本を鉱脈のように考えているのではないかと思う。トレーニングをし、自分の力をきたえることで、本から、自分におどろきを与える宝石を発見する。その宝石をみがき上げ輝きをもたせ、自分の力、ものにしていく。そのようなことに充足感をみいだす方なのではないだろうか。その宝石が、赤線なり読了字数に現れているのではないだろうか。
長くなってしまったが、このような本に対するとらえ方のちがいが、合うか合わないかに現れているように思う。決して、講座の良し悪しではないのだ。多分、私が思うに、本が苦手な人、本から何か得たいという意思のある人はこの講座にむいているのだと思う。そのような人は本を好きになることがまちがいなしだ。 だがしかし、私のような本自体を楽しむ人が受けない方がいいのかというとそういうわけではない。視野範囲を広げ、脳や注意力をきたえるトレーニングは、その人にまちがいなく貴重な体験を与えると思う。私のおすすめを書いておくと、イメージ記憶とイメージ読みはこういう人は本当にハマると思う。絶対。5日間をまとめて、本当に貴重な経験になった。イメージ記憶はこれからも続けるつもりだ。5日間教えてくださった松田先生、本当にあり がとうございました!! 長い間おまたせして、こんな生意気なことを書いて本当にごめんなさい。
「「砂糖ばかりで胡椒がない」」的な話は、これまで何回か書いていますので、興味のある方は速読の練習として「SEG生の声とスコア」でお探しください。
文章は急いで書き上げたものですから、まだ綻びがみられます。
しかし、KKさんはこちらに対して一所懸命書いてくれています(SEG18年弱で「最長」記録でした)。それも独特の比喩を用いて。
まだ中3です
「KKさんの最終5回目の主なスコア」数字ランダム32・40・46 数字BP12-4(1分)18-8(2分)漢数字一行三→288、一→245、九→155 たて一行38 ロジカルテストC12/12・11/13 スピードボード5×514/20(3分)・19/19(3分)イメージ記憶19/40(45秒)、28/40(45秒)倍速読書27,300字/分・理解度A- ―O中 中3女子―
以下は、KKさんの記録カードの分間読字数と理解度、そしてコメントです。
1. 2,250字A 「1の分野が苦手でしたが、2の分野はけっこう得意でうれしかったです」(スピードチェック31(1分)40(59秒)40(58秒)40(59秒)、イメージ記憶22/40(2分)、38/40(1分30秒))
2. 7,200字A- 「本は面白かったのですが、次の本は面白くなくてスピードが下がりました」
3.16,100字A-「“き”との相性がわるいです。全然見えません」
4.11,400字A 「イメージ読みの欄が足りないです。途中で終わったので2枚目いただきたいです。天地明察と1Q84はよみました」(スピードチェック40(53秒)40(55秒))
5. 27,300字A-「5日間おつかれさまでした」
スピードチェックが初日から終わっていますから、1の分野(認知視野拡大トレーニング)のパターンシートスコアがもうひとつというのは、シートの見方の問題になります。
イメージ読みは111個(2分)でした。記入欄がないとKKさんは勘違いしてしまいました。もし、「裏面」にも書いたら、6分間の書き出し時間でもっとすごい量になっていたはずです。
KKさんの効果的トレーニングは、イメージ記憶。理由は、「自分の得意分野が活かせるものだった。実際に機械的な暗記よりよい結果が得られたから」。
受講目的は、「速読」とひと言。
好きな作家は、「福井晴敏先生、綾辻行人先生、司馬遼太郎先生、マイケル・サンデル氏」とありました。作家名に「先生」は、アンケートでは初めてのような気がします。好きな分野は、「古典ミステリーと絵本をのぞいた全て。新書」。
もちろん、「胡椒にな」らずに純粋体験してほしかったという望みはありますが、KKさんの俯瞰気質ですから仕方ありません
これで2012夏期講習アンケートは終了です。 真
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