遠くで雨雲が発達して変色しているのがわかった。
どうやら目的地方向のようだ。
やがて雷が鳴り出し、しばらくして突然雹(ひょう)が振りだした。
それを「物珍しい光景だなぁ」と眺めていたら
同時に、もう普段使いとなった「不要不急」という言葉も降ってきた。
昨日の非常識は、あす、いや明後日あたりの常識なのかもしれないな
なんて感覚になった。
不要不急を洗いざらい数えあげて、
それらを止めにしていったら、
こうして世の中が成り立たなくなっている。
人間様の現実社会は、
光ではなく陰なんだろうかと言う気分にもなってくる。
せめてこころ穏やかに過ごそうとすればするほど、
毛羽立った感情が汚れとなって残されているのを感じるのも
過ごし方に虚像が含まれているからだろうか。
雹はやんだ。
野生の営みが息吹となって渡って行く。
「あ~、そうなんだぁ」
という乾いた呟きだけが生まれた。