さなえのうた

歌いながらあちこちに出没します♪

インフルエンザ

2006-01-29 | インポート

26日、東京でインフルエンザ流行注意報が発令されました。

いよいよ、インフルエンザが猛威を振るう時期に

なってきてしまいました。

歌い手は、風邪をひいている人を病原体のように扱う傾向があります。

非人道的と思われるかもしれませんが、

私達にとっては、自然なことです。

風邪をひいて、咳やくしゃみや洟が出る時、

声がかすれてしまった時、

当然ですが、歌うことが出来なくなります。

歌うことができない、ということはすなわち、

お金を稼げない、ということになります。

半年間、毎日のように稽古を積んできたオペラにも出演できません。

出演できない、ということはすなわち、

ギャラが1円ももらえないということ。

毎日稽古した半年間が、全て水の泡と消えます。

収入がゼロになるのです。

医者に行くことも、食べることも、生きていくことも出来なくなります。

ですから私達は風邪をひかないように最大限の努力をします。

ウィルス性ではない風邪の場合はうつりませんが、

ウィルス性であるかどうかは、見た目では判断できません。

よって、風邪をひいている人には近づかないようにするのです。

しかも、生活がかかっているのですから、

かなり“露骨に”嫌がってしまいます。

声楽家の厳しい現実を知らない人にとっては、

非人道的に見えると思いますが、

風邪をひいているのに歌い手に近寄る人の方が、非人道的だと言えます。

本人にそのつもりがなくても、現実には脅威を与えているのです!

風邪をうつした貴方は、

声楽家の全てを奪って路頭に迷わせたのと同じなのです。

さらに、

喘息などの気管支系の疾患、心臓などの持病を持っている人にとっては、

インフルエンザは命とりになることがあります。

普段、発作が起こった時にも死ぬかもしれないと思うほど苦しいのですが、

インフルエンザと併発した時には、大げさな言い方ではなく、

死に至ることがあります。

インフルエンザをうつした貴方は、殺人者となりうるのです。

大げさに言っているのではありません。

しかし、法的にはなんの罪にもならないので、

みんな、罪の意識を持たないのです。

今日、仕事が一緒だった人は、

昨日、一昨日と高熱が出て寝込んでいたと言っていました。

頭痛と関節痛、全身の倦怠感・・・インフルエンザの特徴です。

インフルエンザだと思うが、医者が嫌いだから行かないと笑い、

咳が出ているにも関わらず、マスクもせず、ハンカチで口を覆いもせず、

唾を飛ばしながら喋り捲り、

近寄ってきて、肩や腕に触ります。

くしゃみをした時に口を覆った手で。

洟をかんだ手で。

さすがの私も、怒らずにはいられませんでした。

だって、死ぬかもしれないのですから。

高熱が下がってから2~7日間は

ウィルスを撒き散らす可能性があるそうです。

インフルエンザのような法定伝染病にかかった場合、

学校への登校許可が降りるのは熱が下がってから2日以上が経ち、

主治医の許可が降りてからだそうです。

自分が大丈夫でも、他の人にうつす可能性はなくなっていないのです。

ですから、マスクをするなどして、

他の人にうつらないようにすることが求められます。

飛沫感染は、2メートル以内で起こるそうです。

密閉された室内でも起こります。

直接感染は、くしゃみをしたり、喋ったりした時に唾がかかったり、

ウィルスがついた手で触られたりすることなどによって起こります。

SARSが流行した時、

死亡者は同じ飛行機に乗っていたという報道がありましたが、

マスクをしていない感染者と同じ室内にいたら、

確実にインフルエンザはうつっていると言えるでしょう。

喘息持ちの私がインフルエンザにかかって、

もし死んだとしたら、

うつした貴方は笑っていられますか?

私は大げさでしょうか。

コメント
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