さなえのうた

歌いながらあちこちに出没します♪

全音音階

2007-11-27 | 日記・エッセイ・コラム

全音音階、というものがあります。

音階、というと、<ドレミファソラシド>のことだと思われる方が

多いと思いますが、

それだけではないんですね。

全音音階とは、半音を含まない音階で、

<ド・レ・ミ・ファ♯・ソ♯・ラ♯・ド>と、6つの音で構成されます。

(最後のドは、1オクターブ上のドですよ~)

この音階が使われると、ちょっと不思議な雰囲気になるのです。

  

例えば、オペラ『蝶々夫人』の中のアリア「ある晴れた日に」

♪彼は丘を登ってくるの!♪と歌われるところに、

全音音階が使われています。

周りのみんなが、ピンカートンは戻ってこないから、

さっさと再婚をした方がいいと勧める中、

蝶々さんだけが、ピンカートンの帰りを信じて疑いません。

  

最近、勉強をしていたフォーレの歌曲にも、

全音音階が使われています。

『夢の国』という曲なのですが、

ステキな曲なんですね~。

この曲の、一番最後の部分に、全音音階が使われています。

♪夢の国に行ってみたいと思わないかい?

手に手を取り合って!

でも、そこはなんて遠いんだろう!

人の足では、たどり着けないかもしれない!

愛だけが、そこへの道を教えてくれるんだ!♪

その最後の部分、「愛だけが道を教えてくれる」の部分が

全音音階なんですね。

効果的に使われているような気がします。

  

ところがですねぇ・・・。

これが歌うのがとっても大変なのですよ。

なんて表現したらいいのでしょう・・・。

歌は、自分で音程を作り上げなければならない楽器なのですが、

全音音階の微妙な音程が、とっても難しいのですよ。

8つ目でオクターブ上にいける音階と

一つ少ない音階では、

2階へ上がるのに、15段ある階段を

5段くらいで上がらなければならないような感覚です。

  

でも、ステキな歌をステキに歌わなければならないので、

声楽家はみな、必死に練習を重ねています。

2階まで、5段しかない階段で、優雅に上れるようになったら、

ようやくお披露目が出来ます~!

コメント
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