原発ではありません。
千葉県の千葉市美浜区です。
昨日、ツイッターでもつぶやきましたが、
仕事後にふと思い立ち、千葉まで足を伸ばしました。
海が見たいっ!…それが理由だったかもしれません。
新浦安にいた友人から、面白いメールを受け取ったからかもしれません。
海鮮をたっぷりと味わいたい…というのはあったと思います。
とにかく、京葉線に乗り、南下しました。
小さい頃、千葉県船橋市に住んでいましたが、
京葉線は馴染みがありません。
総武線はよく覚えています。生活圏内でした・・・が、京葉線は。。。
今でも、どこをどう通っているのか、想像が出来ないほどです。
東京ディズニーランドが出来た頃には長野に引っ越していたと思いますし、
京葉線が出来たのはその後ですから・・・
当たり前と言えば当たり前です。
京葉線に乗って、東京ディズニーランドを越えました。
電車の中から見える駐車場は・・・駐車場として機能している様子ですが、
アスファルトの地面が明らかに起伏しています。
私はこれを確かめたかったのかもしれない・・・そんな思いが過ります。
千葉県浦安市・千葉市・・・。
ご存知の通り、震災で被害を受けた地域です。
地震により、液状化現象が発生し、
ガス管や水道管が、破裂し破損し・・・傾いた家もあったそうです。
それなのに、電力不足を受けて行われた計画停電により、
電気まで供給を遮断されたとか、されそうになったとか・・・。
食糧や飲料水、生活必需品は東北に優先して送られていたため、
千葉は後回しになったそうです。
その時の様子は、今でもYouTubeなどで見ることが出来ます。
避難生活が安定し、復興や再建の段階に移行した時期には、
修理に必要な材料が、やはり東北に優先して送られていたため、
ガス管や水道管を直したくても直せない、
ましてや計画停電もあり工事が進まない・・・などという事態に陥っていたそうです。
混乱の様子を今でもはっきりと思い出します。
検見川浜駅で下車しました。
駅前広場のタイルが、あちらこちらで盛り上がり、
破損し、欠落しています。
地面が大きく動いたことを感じさせる証拠は
そこかしこに見出すことができます。
それでも子供達は元気で、走り回っています。
ゴールデンウィークの頃、千葉在住の知人が
「ようやくお風呂に入れるようになったのよ」と話していたことを思い出します。
車道には、亀裂を補修したと思われる跡がありました。
歩道では・・・歩いていると、たまに眩暈を感じます。
どうやら、緩やかなアップダウンがあるようです。
斜めに立っている道路標識、当て木のようなものが添えられた信号、
切り株だけになってしまっている街路樹。。。
・・・でもなんなのでしょう、この違和感は。
震災の爪痕に寄るものではなさそうです。
立ち並ぶ家々は、広い庭があり、
どれも古くはない建物だと感じられます。
道は碁盤の目のように縦横に伸びています。
果てしなく、平らです。
・・・そう。平らです。
ずーっと先まで平らな道路なのに、
見えない起伏があるために、気持ち悪く思えるのです。
まだ夕方というには早すぎる時間でしたが、
道には誰もいません。
時々横を、自動車が通り過ぎていきます。
歴史や人々の生活が全く感じられない街。
匂いが
海の近さを教えてくれます。
防風林と呼ぶには背丈が低すぎる木々の間を抜けると、
そこは海でした。
多くの人々が、ウィンドサーフィンを楽しみ、
遠くにはパラセーリングを楽しむ人々の姿も見えます。
彼らには海の放射能は気にならないようです。
強い風が吹いています。
犬を連れた人が、海沿いのウォーキングコースを
あちら側へ、こちら側へと歩いて行きます。
想像していたものと全く違う、美しくない海。
茶色の海に愕然とし・・・そして、思い出しました。
30年前の地図に、ここが載っていないことを。
JR京葉線が通っていた場所は、もともとは海でした。
それを埋め立て、TDLを作り、
住宅地を作り、駅を作り・・・海岸も作ったのです。
海岸線が、5キロくらい変わったと聞きました。
人工の海岸では、海が浄化されないと聞いたことがおありでしょうか。
大波小波・・・波が打ち寄せて帰すごとに、
海水の新陳代謝が行われ、
海水が綺麗になるのだそうです。
波は全てをさらう・・・遥かな沖合へと。
それによって、海は綺麗になるのだそうです。
時として波は津波となり、
遺体すらもさらっていってしまいますが。
311直後、ネット上には津波の映像や画像が溢れていました。
たちまちのうちに家を飲み込む津波。
車を、家を、全てのものをいとも簡単に動かす津波。
茶色い海。
残されたガレキの山。
建物の屋上に打ち上げられた巨大な船。
下半身丸出しでしゃがみ込んでいる女性。
頭から毛布をかけられ、体育館に並んでいる何百もの遺体。
何も来ていない、幼児の遺体の数々・・・
茶色い海の仕業。
私は、たぶん、感じたかったのだと思います。
海を。
ウエットスーツを半分脱いだ男性達が、
シャワーを浴びています。
公共のですから恐らく無料でしょう。
駐車場も、市が運営しているのかもしれません。
ワクワクしないのは・・・マリンスポーツをしないせいではないと思います。
日本中、いろいろな場所に行きました。
いろいろな海も見ました。
でも、こんなに茶色でがっかりした海はなかった。。。
西に沈む夕陽を待たずに、海を後にしました。
コンビニの前で、自転車に乗った小学生達が
はしゃいでいます。
と、虫の声が聞こえ始めました。
秋の虫です。
鈴虫? マツムシ? キリギリス?
・・・いや、秋の虫だと思い込んでいるだけで、
実は彼ら(虫達)は、ずーっと生きているのです。
7月には早いものは成虫になるのだそうで、
不思議なことではないのです。
早めに泣き出す者と、遅めに泣き出す者がいることは、
種の保存に効果的だそうですね。
早めに泣きだした者達が、何かの折に全滅したとしても、
数週間後には遅めに泣き出す者達が、安全な地中から地上に這い出してくる。
遅めに泣き出す者達が、何かの折に全滅したとしても、
その時には地中に早めに泣き出してた者達の卵が守られている。
人間だって、そんなにヤワじゃない。
碁盤の目の街は、駅までの道を簡単に教えてくれます。
ネットを頼りに成長するゴーヤのように、
駅までの道を進みます。
ネットというのは、インターネットの略ですが、
パソコンがなかった時代にもネット社会がありましたね。
友達・ママ友・・・など、同世代の人々との横の繋がり。
親子孫・長老と青年・・・など、異世代の人々との縦の繋がり。
縦の繋がりと横の繋がりで作られた網目模様。
その中でコミュニティを作り、生活していくことは
とても素敵な美しいことのような気がします。
あ、コミュニティもネット用語ですねぇ。
夕飯は、近所の馴染みの店で、
握りをテイクアウトでお願いしました。
美しい浜・・・・・・か。