私にとって音楽は文字通り音を楽しむもので、なかでも「オペレッタ」を聴いて観るのは最高の楽しみです。リトレ著のフランス語辞典によると、オペレッタはモーツァルトが初めて使ったものとされているそうで、「音学」に関係ない私は、オペラブッファからの楽しく軽快なオペラはオペレッタに含めることに解釈しています。
しかし、アールヌーボーのオペレッタ黄金時代を築いたJ.シュトラウスの「こうもり」はなんと言っても一番好きなオペレッタです。欧米で年末年始に好例になるのも気軽に楽しめるからでしょう。一幕でアイゼンシュタインが、めかしこんで出かける前の別れ惜しむ?三重唱のプロローグほど、楽しいものはありません。・・・(中略)
日本のクラシック人口は難解なオペラを好むようですが、もっとやさしいオペラブッファやオペレッタを数多く公演すれば愛好者も増えると思うのです。・・・(中略)
日本でももっと若者達にも歓迎されるような環境をつくる必要があると思うのです。スピーカーの音量を一杯にあげて、ロックに聴き惚れる日本の若者達を、難聴から守って、心豊かな生演奏の醍醐味を理解できるよう、是非「オペレッタ」を普及したいものです。
オペレッタサロン・オーナー 早川正一
(二期会創立40周年記念「こうもり」プログラムより掲載 1992)
オペラサロンの前身:オペレッタサロン・トナカイの、原点ともいうべき作品『こうもり』
いよいよ明日、千秋楽です!
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