さなえのうた

歌いながらあちこちに出没します♪

スザンナの歌い出し⑤~鼻と舌~

2020-08-23 | オペラ研究
牛歩戦術ですが…(^_^;)

スザンナの最初のフレーズの母音を考えた後は、子音です。


念のため補足をしておくと…

スザンナの最初のフレーズ『Ora sì ch'io son contenta』は、
ラ・シ・ド・レ・ミの5度で構成されています。
この5度の中には女声のパッサッジョが含まれます。

また、
『r』『s』『chまたはc=k』『n』『t』の子音が含まれています。


~5つの子音④『n』~

『n』は子音ですが、口を開いたハミングでもあります。
この『n』のハミングが柔らかく気持ちよく響けば…
要するに、メッザヴォーチェで歌えれば、
最高です♪

ウォーミングアップでも使われるハミング、
トレーニングとしても使われるハミング。


『contenta』という大切な単語を表現するために、
このフレーズの中での最高音が当てられています。
しかもパッサッジョ(転換点)の上です。

『n』を効果的に響かせましょう!
『n』を利用して、このフレーズを素敵に仕上げましょう!



ハミングがうまく行かない場合…
東先生のトレーニング法を試してみてください。
詳細は……鼻呼吸の重要性


鼻の通りがいいと、良い響きが生まれます。
いわゆる鼻腔共鳴というやつです。

鼻の通りが悪いと、よい響きが生まれません。



~5つの子音⑤『t』~


『n』を素敵に響かせたら、
次の子音は『t』です。
これ、すごくない⁉と思ってしまうのですが…

『n』は上の前歯に舌先をつけて、鼻から息を出して発音します。
その状態から舌先を外して発音するのが『t』です。

『n』を利用してパッサッジョを越えたら、
『t』を利用して、さらに音を上に飛ばす!
そんな感覚です。

しかも、フレーズ内の最高音!

鼻腔共鳴の確認に最適な『nt』の連携!



~でもまだスタート地点~


フレーズ内最高音のミを出す時、母音は『え』なので、
横に引き過ぎないように注意しなければなりません。
パッサッジョを越えているので、
声帯を縦に伸ばしているからです。
『あ』と『え』の中間くらいを目指してもいいし、
『あ』や『お』などの広母音にクオリティを合わせてもいいです。

そして、アポジャトゥーラの多用も思い出して、
アクセントをつけないように、
あくまでもレガートで歌わなければなりません。

メッザヴォーチェで……



そう、まだスザンナは歌い出したばかりなのです。
彼女の『contenta』を全ての人に伝播させるための
スタート地点なのです。



モーツァルト先生のリードによって、
素敵に歌い出したいと思います(^^♪

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