「古本屋をリノベーションする 台湾書店の成長の裏側」 古書店経営者、編集者 傳月庵氏
「戰後台湾書店、誠品之前與誠品之後」というタイトルで講演して下さいました。
出版と書店との関係について
1950年代台北の例として重慶南路に書店は集まり、長さ1㎞の通りに100件もの書店が有り、それぞれが印刷したものをその場所で売っていたとの事。スクリーンには、1980年代の書店の例として【商務印書館臺灣分館】が映りました。この書店の本店は上海で、
1階が店舗、2階が出版社として1990年代まで上海のやり方を継承していたそうです。しかし残念ながら、現在は営業を終えており間もなく解体されホテルになってしまうそうです。また、2008年現在で49か所の地方都市のうち3分の1は書店がなかったとか。
1980年代
金石堂書店の出現。オーナーは紡績業で成功した人で、その儲けたお金をどこに投資したら良いかと考え、書店を経営するようになったとの事です。そして日本の【紀伊国屋書店】を模した本の並べ方や、売れ筋ランキングを行ったりしました。1990年代には、出版社は背表紙を出版社ごとに統一していったそうです。金石堂により、大型書店チェーンや本屋の商業化が始まりました。
1989年
誠品書店の出現。創始者吳清友氏は、「若者に広い世界を見てもらいたい」「台北の人たちの生活スタイルを高めたい」という考え
の下、書店を開いたそうです。それから金石堂書店との違いは、エリアに依った店舗作りをしているとの事です。
誠品の特徴として・・・
・台湾の本だけでなく、世界中の本が有る。
・殆どの日本の雑誌を取り扱っている。
・内装へのこだわり。
・座り読みOK。
・「誠品生活」で文具や、衣類の販売など
以上により誠品書店は、《本屋が人の生活に大きな影響を与えた》《台湾の本屋に光を与えた》との事。
独立書店
2009年本屋の数が減った為、政府が補助金を出したので多くの若者たちが、小さな書店を開店しました。2010年以降、本を読む人が減少。傳さんによれば、これらの書店は経営者のこだわり等を表現しているとの事です。また誠品に関係ある人が(以前勤めていたり、誠品を利用していた人)経営していたりするそうです。
いくつかの独立書店を紹介してくれました。
有河Book
淡水河に面した本屋。講演会や討論会なども行われる。経営者は、映画評論家。
水牛書店
本以外にも、オーガニック野菜や果物なども販売している。
書房味道
陶磁器など生活用品も販売。
最後にこんな事をおっしゃいました。
「文化と文明は違います。台湾は多元文化だけれど、人間としての文明はまだ努力が必要です。
講演を聴いて、台湾書店が日本の書店の影響を受けていたり、その影響を受けた書店が若者に影響を与ていた等とても興味深い
お話が聞けました。台湾の書店に行くのが増々楽しくなりそうです。
おまけ
誠品書店について参加者からいくつか質問があがりました。
Q雑貨がちょっと高めですが?
若者は、デパートで買うなら誠品でおしゃれな物を買いたいと思っているのではないでしょうか。だから多少高くても買うのです。
そして、誠品は書籍の割引はしません。それは《本に申し訳ない》という理由からです。
Q書籍以外を販売する事で百貨店への影響は?
百貨店と誠品へ行く人の層が違うので問題はありません。誠品は、文学青年の心を捉えたのです。
「戰後台湾書店、誠品之前與誠品之後」というタイトルで講演して下さいました。
出版と書店との関係について
1950年代台北の例として重慶南路に書店は集まり、長さ1㎞の通りに100件もの書店が有り、それぞれが印刷したものをその場所で売っていたとの事。スクリーンには、1980年代の書店の例として【商務印書館臺灣分館】が映りました。この書店の本店は上海で、
1階が店舗、2階が出版社として1990年代まで上海のやり方を継承していたそうです。しかし残念ながら、現在は営業を終えており間もなく解体されホテルになってしまうそうです。また、2008年現在で49か所の地方都市のうち3分の1は書店がなかったとか。
1980年代
金石堂書店の出現。オーナーは紡績業で成功した人で、その儲けたお金をどこに投資したら良いかと考え、書店を経営するようになったとの事です。そして日本の【紀伊国屋書店】を模した本の並べ方や、売れ筋ランキングを行ったりしました。1990年代には、出版社は背表紙を出版社ごとに統一していったそうです。金石堂により、大型書店チェーンや本屋の商業化が始まりました。
1989年
誠品書店の出現。創始者吳清友氏は、「若者に広い世界を見てもらいたい」「台北の人たちの生活スタイルを高めたい」という考え
の下、書店を開いたそうです。それから金石堂書店との違いは、エリアに依った店舗作りをしているとの事です。
誠品の特徴として・・・
・台湾の本だけでなく、世界中の本が有る。
・殆どの日本の雑誌を取り扱っている。
・内装へのこだわり。
・座り読みOK。
・「誠品生活」で文具や、衣類の販売など
以上により誠品書店は、《本屋が人の生活に大きな影響を与えた》《台湾の本屋に光を与えた》との事。
独立書店
2009年本屋の数が減った為、政府が補助金を出したので多くの若者たちが、小さな書店を開店しました。2010年以降、本を読む人が減少。傳さんによれば、これらの書店は経営者のこだわり等を表現しているとの事です。また誠品に関係ある人が(以前勤めていたり、誠品を利用していた人)経営していたりするそうです。
いくつかの独立書店を紹介してくれました。
有河Book
淡水河に面した本屋。講演会や討論会なども行われる。経営者は、映画評論家。
水牛書店
本以外にも、オーガニック野菜や果物なども販売している。
書房味道
陶磁器など生活用品も販売。
最後にこんな事をおっしゃいました。
「文化と文明は違います。台湾は多元文化だけれど、人間としての文明はまだ努力が必要です。
講演を聴いて、台湾書店が日本の書店の影響を受けていたり、その影響を受けた書店が若者に影響を与ていた等とても興味深い
お話が聞けました。台湾の書店に行くのが増々楽しくなりそうです。
おまけ
誠品書店について参加者からいくつか質問があがりました。
Q雑貨がちょっと高めですが?
若者は、デパートで買うなら誠品でおしゃれな物を買いたいと思っているのではないでしょうか。だから多少高くても買うのです。
そして、誠品は書籍の割引はしません。それは《本に申し訳ない》という理由からです。
Q書籍以外を販売する事で百貨店への影響は?
百貨店と誠品へ行く人の層が違うので問題はありません。誠品は、文学青年の心を捉えたのです。