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【霊告日記】第四十四回  歴史とは未来を拘束する力である   『海にかかる霧』

2015年05月01日 10時00分00秒 | 霊告日記11以降

【霊告日記】第四十四回    歴史とは未来を拘束する力である  『海にかかる霧』


「歴史とは未来を拘束する力である」=これは戦後日本の生んだ最大の知識人(と私が信じる)橋川文三の言葉です。この発言の重さを掬い取ることが戦後七十年の節目を迎えた2015年以降のアジア、とりわけ日本にとって大きな課題になってきます。

日本国憲法にはこれが最高法規と規定されているのに、日本は二重の法体系がれっきと存在し、日米合同委員会での決定事項が日本の最高法規として実効支配しています。軍事基地をひとつ海外へ移したいと述べただけで総理大臣の首が飛ぶ国です。日本人には人権がないのです。米軍の事実上の奴隷です。とにかくこのままではいけない。何かの手を打たないといけない。 いったいどうすれば日本人は米国への奴隷的従属状態を脱して、主権国家として再起できるか、考えています。

しかし『日本は「基地」と「原発」をなぜ止められないのか』という本を読んで以来、これは政権が変わったくらいでは米国従属体制はとうてい抜け出せないと分かり、絶望まではしてないのですが元気が失せた状態になってます。どうやって元気を取り戻そうかと考えていて、たまたま見た韓国映画「観相師」が面白かったので、その後何本も韓国映画ばかりDVDで20本ほど見ました。韓国映画のバイタリティ・オリジナリティには圧倒されます。少し元気が回復してきました。

隣国との和解こそが米国従属体制を抜け出す条件となる。それは自明です。アジア主義を再興するためには、日本の歴史を再考するだけにとどまらず、中国は勿論だが、まず隣国韓国の歴史を研究することが欠かせない。隣国韓国の金杭(キムハン)という知識人に私は注目しています。1973年生まれなのでまだ40代。彼は現在の韓国をどう捉えればいいかを『文学界』での対談で平野敬一郎にこのように語っています。 

平野 既存の国家や社会の枠組みをはずしたかたちで生まれてくる関係性は何によって下支えされるのか。(略)
 やっぱり歴史的なものでしか下支えはできないだろううという気はします。韓国でいえば、それは生きることに必死であるということでしょうか。植民地経験、内戦経験、独裁の経験。過酷な環境の中でどうやって自分はサバイブしていくのかに韓国人は異常な執着があります。ご存知だと思いますが強烈な受験競争に端的に現れて、これは反日感情にも見られる現象。それから特徴的なのは北朝鮮の存在です。必死さと北朝鮮は韓国を支える大きな二つの柱ですね。

平野 なるほど。説得力のある見立てですね。日本の自然主義よりも歴史性がずいぶん自明ですね。

韓国映画のバイタリティ・オリジナリティの背景がよく見えてくる発言です。軍事政権を民衆運動が打倒し民主化を成し遂げた韓国における韓国映画の盛り上がりの理由が伺えます。19世紀のロシア文学に匹敵する韓流映画の潮流をこれからも見続けていきたい。元気をもらいたいと思う今日このごろです。

★公開中の韓国映画『海にかかる霧』予告編

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