古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四章 極月改書・その十三

2011年06月21日 15時10分15秒 | 古文書の初歩

 

第八ページの始めから

解読

 次第也又夫より二度目の浪来り候汐嵩弐丈

 五尺計之高サニ而打来り其後壱つニ而鯨場ヨリ

 下之家廿軒上之五拾軒ハ壱つ之浪ニ而流失致し

読み方

 (すさまじき)次第なり。又、夫れより二度目の浪来たり候。汐嵩二丈

 五尺計(ばかり)の高さにて打ち来たり、其の浪一つにて、鯨場より

 下の家二十軒、上の五十軒は一つの浪にて流失致し、

解説

 「夫より」・・・ここの「より」は、合成字で、「よ」と「り」を

一つの文字にしたものです。古文書の「より」は原則として

この様に書きます。 「汐嵩」・・・浪の高さ。 二丈五尺・・・

一丈は約三㍍、一尺は約三十㌢ですから、七㍍五十㌢。

 「計」は小さくて読みにくいですが、「ばかり」です。

 「鯨場」・・・鯨の解体加工場。古座浦では捕鯨事業をしていました。

 平成二十三年六月十七日、津波対策推進法が成立。この安政の津波が発生した「十一月五日」を「防災の日」と定めました。