古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四章 極月改書・その十七

2011年06月25日 20時07分22秒 | 古文書の初歩

 

 

第九ページの四行目から

解読

 大舩弐艘破舩ニ相成此舩日置舩水主ハ無

 別条皆々無事尤右弐艘之破舩ハ川口悪

 敷候ニ付川外ニ而荷積致居候舩也

読み方

 大船二艘破船に相成り、此の船日置船、水主は(無)

 別条無く、皆々無事。尤も右二艘の破船は、川口悪しく

 (敷)候に付き、川外にて荷積み致し居り候船なり。

解説

 「日置舩」・・・「置」はこのような崩し字です。初心者が読むのは無理な字です。  「水主」・・・「かこ」と読みます。普通は水夫・水手などと書き「かこ」と読みますが、古文書ではよく「水主」と書き「かこ」と読むようです。 「無別条」・・・下から返って「別条無く」と読む。 「皆」の下は「之」のように見えますが、この場合は繰り返しの「々」です。 この二艘は、川口の状況が悪かったので、(水深が浅かったのか?)川の外、つまり少し沖寄りの海で荷積みしていた船である。