古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十八章 潮御崎神社・古記録その七十九

2013年09月01日 07時15分54秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録第十九頁「三浦再申入口上」上の一行目と記名宛名欄

 

解読 貴殿早々此方迄御越可有之候。為其如此ニ候。以上

          五月十五日  大嶋浦庄屋  作左衛門 印

                    出雲浦庄屋  平兵衛  印

                    串本浦庄屋  善之丞  印

       神主 佐太夫殿

読み 貴殿、早々此方までお越しこれ有るべく候。其の為此の如くに候。以上

 

解説 はじめの難しい字は「貴殿」です。「あなた」の丁寧な呼び掛け語。 次は読めませんが、「早々」。早急に。 「此方迄」・・・こなた迄。こちら迄。 次も難解ですが、「御越」・・・お越し。お出でになる事。 次も難しい、「可有之候」・・・下から返って「これ有るべく候」。お越しなされたい。丁寧な命令語。 次も難し い、「為其」・・・其のため。 「如此ニ候」・・・此の如くに候。「この通りで御座います。」これは手紙の文末の常套句『じょうとうく』『決まり文句』で、特に意味はありません。 最後は「以上」。日付の「五」、「大嶋」「出雲」、名前の「衛」、「印」、宛名の「殿」、それぞれ難しい字ですが、よく見てください。