かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 313(トルコ)

2019-07-27 21:46:27 | 短歌の鑑賞
 馬場あき子旅の歌42(11年8月)【キャラバンサライにて】『飛種』(1996年刊)P139~
  参加者:N・I、崎尾廣子、T・S、曽我亮子、藤本満須子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
  レポーター:渡部慧子 司会とまとめ:鹿取 未放
                  
313 アナトリアの大地に砂の鳴る夜は冬近い駱駝の瘤も緊りて   

     (レポート)
 「アナトリア」とは小アジアの別名。太陽が昇ることを意味し、ビザンチン帝国以来使われている。「アナトリアの大地」の自然現象から「駱駝の瘤」への小さなものへの絞り込みも見逃せない。(慧子)


     (まとめ)
 冬近い沙漠は嵐がひどくなるのであろうか。そんな厳しい砂嵐に備えるように駱駝の瘤は緊っていると歌う。そのような説明を受けたのかもしれないが、アナトリアという雄大な名がゆったりとして歌柄を大きくしている。(鹿取)



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