かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

清見糺の一首鑑賞  75

2020-10-24 19:41:49 | 短歌の鑑賞
   ブログ版 清見糺の短歌鑑賞 10 スペイン・ポルトガル
                                   鎌倉なぎさの会   

75 麦の穂はすでに刈られてラ・マンチャは黄金(きん)に乾いた光りの平
「かりん」95年10月号

 マドリードからトレドへ向かうバスから見た風景。ラ・マンチャとは乾いた大地という意味だそうだ。初案は「麦の穂はすでに刈られてラ・マンチャの大地は乾いた茶色の平」。文字通り茶色の乾いた畑土が見渡す限り続いていたのであろう。折からの陽光に照らされて、あたかも麦の穂が輝くように土が輝いていたのであろうか。「黄金」と「光り」がやや受け取りにくい。
 ★ 結句に類想がある。(田村広志)
   にんげんの水行の跡すべて消し海はしづけきひかりの平『水行』高野公彦


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