マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

越中おわら 風の盆

2010年10月03日 | 身辺雑記

 儚げで優雅な舞だと思う。見蕩れていると哀愁さえも感じる。越中おわらの踊りである。

 今年もこの踊りを観たくて、昨夜(10月2日)、自宅から徒歩15分の距離にある白山下「京華通り」へ出掛けました。午後5時から舞が始まりました。最初は”定点での舞い”です。後に続く、移動しての舞の”流し踊り”に対し、この舞は主催者席や80歳以上の敬老席の前で踊りが披露されます。5時丁度の到着ですが、既に二重・三重の輪が出来ていて、背伸びしなければ見えません。(写真:掲示板に貼られたポスター)







 暫しの背伸びの後、上手く人込みを掻き分け、見やすい位置に。黒い半纏姿の男衆4人と艶やかなピンクの着物姿の乙女衆8人が舞います。編笠で顔を隠していますから、観る視点が顔ではなく踊りそのものに向かいます。特に手の仕草にこの踊りの特徴があるように思えます
。(写真:乙女8人衆)





 同じ手の動きも男衆と乙女衆ではかなり違います。乙女衆の連続する、流れるような動きに対し、男衆の動作が一つの型から一つの型へ瞬時にして飛ぶのに合わせて手先も動きます。アナログ的な乙女衆の動きに対してデジタル的な男衆の動き。それだけに力強さが感じられます。(写真:流し踊りでの男衆)




 流し踊りは乙女衆を先頭に男衆が続き、地元の愛好家の集団が殿(しんがり)を勤めます。短い京華通りを2往復。先ほどよりは観衆が分散し、撮影もし易く、観やすくもなり、家人などは椅子席からの鑑賞でした。(写真:地元の方々)








 思えば数年前「京都ハーヴェストクラブ」主催での”風の盆”見物に出掛けたことがありました。詳しい事情を知らないで参加し、それが前夜祭だと途中ではっきりと認識出来ました。前夜祭としての練習にも拘わらず、熱の篭った練習風景をやや遠くから眺め、それなりに満足しました。帰京後、来年は是非本番をと思い、富山駅前のホテルに予約の電話を入れると、普段の宿泊料金の3倍ほどのお値段。清水の舞台から飛び降りて予約をしました。だが、行くはずだった越中は家人の病で急遽取り止め今日に至っています。八尾まで出向かなくても味わえるおわらの踊り。その企画を有難いと思うと同時に何時かは八尾へと、私一人は強く思うのですが・・・。