12月1日(土)の昨日、都高教退職者会主催の「原発学習会」が開催され、主催者側の一員として私も出席し、学んで来た。
退職者会はこの数年、春には「憲法学習会」を、秋には「原発学習会」を開き、基本的に大事な事柄を繰り返し学んできた。今回の講師は、福島県三春市で喫茶店を営んでいた、「福島原発告訴団」団長の武藤類子さん。
「さようなら原発5万人集会」での武藤さんの、「私たちはいま、静かに怒りを燃やす東北の鬼です」との、被災者を置き去りにしたまま原発を推進しようとする動きへの怒りを訴えたスピーチは多くの人の共感を呼んだ。 昨日はパワポを用いての『福島の現状と東電刑事裁判』と題する、2時間にわたる熱の籠った講演。話の中心は2つあった。最初の論点は、依然として放射性物資を含む汚染水が大量に発生し続けていること。除染廃棄物も増え続け、その対策費用として多額の国費が支出されている現状。
続いての話が福島原発事故の刑事裁判の詳細な報告。検察庁は裁判を開かない決定をしたが、一般市民による検察審査会は刑事裁判を開くことを決定。多くの証人尋問から「福島沖の津波は十分注意すべき確率にあり、予測される津波に対して東電は十分な対策を取らねばならないことを認識していた」事実を明らかにしてきた。それに対して東電の元会長などは、不誠実な証言を繰り返すのみとの話。実際に裁判に臨んで来た方の話は分かり易く、迫力に満ちていた。どの様な判決が下されるか凝視したい。