マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

『扇の国、日本』展を観る

2018年12月24日 | 映画・美術・芝居・落語

 一昨日の12月22日(土)、サントリー美術館に出掛け『扇の国、日本』展を観て来た。毎度の事ながら、ここの友の会々員の妻と同伴だと私は無料。
 扇、あるいはその変化した扇子。日常で使用することもあれば、舞台で舞う際に使われるのを見たことも多々ある。しかし、扇について何も知らなかったなと気付かされる展示だった。学ばさせてもらいました。今日のブログは初めて気が付かされたことの幾つかを綴ることにする。
 (1)扇は日本の発明品だった。・・・中国から伝わった団扇をもとに、日本で生まれた折り畳形式の扇は、10世紀末には中国や朝鮮半島に特産品としてもたらされ、近代にいたるまで日本が世界に誇る一品でありつづけた。パリの万博への出品作の中には百本の扇があったと伝えられているそうな。中国から伝来したのではなかった。

 (2)扇を水面に流す「扇流し」を楽しんだ。・・・かって人々は川や池に扇を投げ入れその風情を楽しんだ。中世以降、その様子を描いた、様々の「扇流し図」が作り出された。左図はパンフレットにある「名古屋城御湯殿書院一之間北側襖絵」で、重要文化財とのこと。


 (3)江戸時代には殆どの絵師が扇絵を描いた。・・・私は、多くの展示作品の中では特に次の2つの作品を素晴らしいなと感じた。一つは酒井抱一画の登場する「雷神図」(太田記念美術館)。「風神雷神」のうち雷神のみが描かれていた。
 
もう一つは「一の谷合戦屏風図」(埼玉県立歴史と民俗の博物館所蔵。海北友雪作)。左隻には「平敦盛」が、右隻には「熊谷次郎直実」が登場する。六曲一双からなるこの屏風を畳むことと扇を畳むことがオーバラップする、との説明文に何度も頷いたのでありました。(写真:パンフレットより。右隻に描かれた熊谷次郎直実)
 
 雨がそぼ降る年末の土曜日。東京ミッドタウンは家族連れなどで賑わい、クリスマスムードに包まれていた。私達は帰りは大江戸線を上野御徒町で下車し「吉池」に寄り道してから帰宅したのでありました。
 
 今日の三葉:根津神社でのラジオ体操風景とそこで撮影の沈みゆく月(昨夜は満月)