マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

広瀬新竜王のこと

2018年12月23日 | 将棋

 広瀬竜王は『広瀬章人の一喜一憂ブログ』(http://blog.livedoor.jp/henry12/)と題するブログを書いていて、私は毎日そこを訪問している。更新は毎日ではなく、平均して4・5日に一度。それを読んだ感想は「謙虚で控えめな人」。例えば2016年暮れには入籍結婚されていたが、2017/1/27のブログで「ネットのニュースにある通り本日将棋連盟の方に結婚したことを報告させていただきました。実は昨年末に入籍を済ませていたのですが昨日に師匠とご一緒させていただいたタイミングで発表することにしました」と、そのことを紹介しただけで、派手になりがちな結婚披露宴を開いてはいないはず。
 最近出来た叡王戦という新タイトルのトーナメント戦にも登場し、白鳥士郎氏のインタビューを受けていて、その中で編集部は次の様にコメントしている。
 「将棋界一の心優しき男。広瀬八段というと”いい人”というイメージがあるが、まさにそのまんまである。初対面の相手でも気遣いができる大人の中の大人だ」と。人間的には素晴らしいのだが、勝負師としてはそれで大丈夫だろうかと、失礼ながらファンの一人としては心配し続けてきた。

 結婚された頃から快調に勝ち始め、2017年には「朝日杯将棋オープン戦」決勝まで勝ち進んだ。その時の対戦相手が藤井聡太少年だった。この対局はマスコミに大きく取り上げられたから知っている方も多いだろう。その対戦は藤井少年ばかりにスポットがあたっが、広瀬八段に注目した記事もあった。藤井聡太七段のファンでもある私は藤井勝利を喜んだが、広瀬ファンでもある私はその記事を読んでそれも嬉しかった。少し長い文だが引用しておきたい。(写真:決勝を終えての公開感想戦での二人)   
 『・・・
公開で行われた決勝の感想戦では敗戦の直後にも関わらず、広瀬は心境を隠さず明かして何度もファンを喜ばせた。「(対局中、解説担当の)佐藤名人に代わってほしかった」・「藤井さんを応援している皆さんと、ひとりぼっちの私」と自虐気味に話し爆笑を誘う。「多くの棋士がいつ藤井さんと当たるかという心境かと思うんですが、こんな大役を担う感じになるとは思わなかった。私には荷が重かったかなというのが正直なところ」とはほぼ本音だろう。この日は結果として名脇役を演じることになった広瀬だが、同時にその実力とキャラクターで多くのファンの心をガッチリつかんだ。いつか8年前のように、いやそれ以上のスポットライトを浴びるときが来るだろう』と。その予想は早くも実現しての竜王。新竜王は「妻の支えあってこそ」とコメントしていた。その言や良し。

 羽生さんが無冠となり八大タイトル保持者は、二冠の豊島王位を含め七人に分散された。40代が一人、30代が3人、20代が3人の7人である。マスコミは群雄割拠とか戦国時代とか表現している。そこへ10代のタイトル保持者がいつ登場するのか、今後の棋戦を観戦するのが楽しみだ。
 2016/06/07のブログで私が好きだと紹介した3人の棋士は、3人とも30代のタイトル保持者となった。(写真:佐藤天彦名人誕生を祝う会で。仲良しの、左から佐藤名人・渡辺棋王・広瀬竜王)

  追記:新竜王は”鷹揚”と揮毫したそうだ。このことについて、広瀬は「落ち着いて悠然としているという意味なので、私自身の性格を表すという意味を込めました」と述べた。成程鷹揚な性格がピッタリかと感心した。