Days of Dragonflies & Moths

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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

ヨツボシトンボ

2009年06月11日 | トンボ


今年は例年になくヨツボシトンボに出会う機会が多い。
機会が多いだけでなく、個体数も例年より多い。



ヨツボシトンボは、まだ環境破壊の進んでいた無かった昔は、関東以西ではむしろ稀な
トンボだった。休耕田で発見されたりすると、新聞投稿のネタにされることもしばしば
だった。最近になって増えたのか?と言うと、なんとも言えない。ただ、低地のヨツボシ
トンボは、しばしば放置されてアシガマの生い茂る水域に住み着く。彼らは、ヨーロッパ
では大群を形成して移動することで知られるが、日本でもそれに近いことをやっているの
かもしれない。

去年までは、出会うことは度々あっても、なかなか間近で撮るチャンスは少なかった。
警戒心の強いトンボで、沼地の中程に集まっていることが多く、岸辺にはあまり飛来
しなかった。
ところが、今年は豊産し、個体数の多さから警戒心が薄れ、手の届く範囲に止まっている。

春先、森を散歩していたら、間近にヨツボシトンボの未熟個体が止まった。



ヨツボシを間近で撮るチャンスは少ないと思い込んでいたので(実は、昨年までも
間近で撮ったショットはいくつかあったが、近寄れないイメージは確かにあったので
今年はやはり例年より容易に撮れるのだろう)これはチャンスとばかり、慎重に近づいて
写した。

別の日、森を散歩していたら、今度は羽化ラッシュに出くわした。
羽化に立ち会った記憶はほとんど無かったので、絶好のチャンスとばかり写しまくった。



しかしそれからしばらくの間、ヨツボシの羽化には良く出くわした。



今までなかなか巡り会えなかったシーンでもあるので、出会うたびに写したが、
初見の種でさえ、二度出会うと自分の中で希少価値が薄れるもので、ヨツボシ
のショットもだんだん写さなくなるかもしれない。

それでも、今年は既に10年分以上のヨツボシショットを量産している。
但し、飛翔写真や交尾、産卵シーンには今のところ挑んでいない。
やはり、今まで十分近づいてポートレートを撮れなかった分、思う存分
静止個体を写したいという気持ちが強いのだろう。