Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

サナエと遊ぶ

2007年06月27日 | トンボ
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梅雨の晴れ間。
近場に被写体に恵まれた場所がなかなかないのが困ったものだ。
撮影に困るくらいの被写体がうじゃうじゃいる場所で一日撮影しまくるのが
最近の夢だが、かえってそういう場合、散漫な写真になりがちだ。
被写体の少ない場所でも、一個体でも見つければそれなりに充実した撮影に
はなる。

そろそろ違うサナエの羽化も写したいのだが、この時期でこの時間となると、
ミヤマサナエくらいしか相手にしてくれない。オナガサナエの殻はうんざり
するほど見つかるが、こちらは早朝には羽化完了してしまうので、夜明け前
には出陣しなくてはなるまい・・・それは今の状況では難しいが、蛾の帰り
に寄るという手もあるか!(今思いついた)


オナガサナエの羽化殻 
よくこんな風に二つも三つも折り重なって羽化しているのが面白い。


ミヤマサナエの羽化は先日写したので、見つけても写さないかな~と思って
いたが、他に被写体もないので、別のアプローチで写してみた。
というか、サナエの向きが微妙に違っていただけなんだが....。



この時期の河川敷では、見かけるトンボの数は少ない。
存在感を発揮しているのは、コオニヤンマだけだ。
何だか知らないが、わざわざ人のそばに寄ってきて、その辺の石に止まる。
写そうとすると逃げるので放っておくと、またやってきてその辺に止まる。
コオニヤンマも暇なんだろう。正面度アップの写真を撮ろうと思ったが、
気が変わったらしく横を向いてしまい、あまり芳しい写真は撮れなかった。



そろそろハグロトンボも数を増してくる頃だ。
今年はまだ群れ飛んでいる場面には出くわさないが、そこそこは出てきている。
しかしアオハダと違って落ち着きがないので、写真を撮るのは結構大変である。
草むら越しに一枚。



オナガサナエ♀の羽化不全を見つけて写していたら、足下に何とオジロサナエがいた。
河川中流域でこのステージを見かけることは殆どないのだが、もっと下流の方から
上がってきた個体なのか?
前々からオジロサナエ成熟♂のきれいなサイドショットを撮りたいと思っていたので
思わず撮影に熱が入る!


オジロサナエ♂
こんなシーンを写したいとかねがね思っていたので、久々にRAWでも数枚写した。
設定の変え方を忘れていて苦労した。笑。RAWで写した画像はこちら。
http://homepage2.nifty.com/KUNIKAMINUSI/series/sanae/ojiro.html
こちらの方がバックの選択もよく、いい色に写っていた。


オジロサナエは飛翔力も弱く、飛んでも数十センチしか移動しなかったりする。
一度飛ぶと小さくてどこへ行ったのかわからなくなるが、よく見るとすぐ横に
いたりする。警戒心も殆どないようなので、いろいろな角度で激写?する。



夏の渓流や山のため池ではたまに出会うが、すぐどこかへ飛んで行ってしまって
いつも写せないので、これは嬉しい被写体だった。
広角でも写してみるが、低い位置でのぞき込めないので、ノーファインダーで写す。
その場で距離を確認して目測で当てれば間違いは少ないと思うのだが、現場だと
それすらめんどくさくなってしまって困る。ブラケットも試すべきだが、それも
面倒ときたもんだ・・・。ヤレヤレ。ノーファインダーの目測はそろそろ夏に向けて
練習しておかなくてはなるまい。レンズの長さとの比率みたいな感じで覚えれば
いいと思うのだが・・・今度それで実践しよう。(帰りに思いついた)



それにしてもこのオジロ君は、人を全く恐れる気配がない。
ひょっとしてと思い、指を近づけると、ちょっとためらいを見せつつも、指乗りして
きた。乗り心地が悪いのか、太陽光に対する角度が気に入らないのか、数秒で嫌って
降りてしまうが、二度三度と手乗りをさせることが出来た。



他にもサナエの類はいないか探すが見あたらず、好敵手コヤマトンボも終わってしまった
ようだ。ふと足下を見ると、オナガサナエが蜘蛛に食べられていた。
ちょうど漫画の目がバッテン状態になってぎゃふんと言っているように見える。
蜘蛛の餌の食い方は知らないが、オナガサナエは首が折れていたので、体液を吸うだけで
はないのだろうか?



種類は限られていたが、夏のサナエでそこそこ遊べたフィールド行だった。


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