E表現研究所の「Eから始まる」

E表現研究所所員の、E生活やE活動を自由に語り合うサロンです。

看護の仕事

2010-05-11 00:05:25 | ダイアリー
私が看護の仕事に初めて就いたときの婦長(今は士長さんですが)が定年退職をしたため、お祝いを兼ねて、食事をしてきました。

まだ新人時代、落ちこぼれの4人組の一人で、ずいぶん困らせたものですが、あれから25年、今思えば、あの頃は楽しかったなあと思い出します。

いろいろなエピソードが飛び出すなか、あの頃は、みんなが患者さんと向き合い、どうすれば良い看護ができるか、一生懸命に考えていたねと、遠くを見るように言われたのです。

最近、フィッシュなんとかという(ちょっと名前を忘れました)要するに、活気がなくなった魚市場で、ある工夫をして活気を取り戻したという方法があり、それを病棟の運営、看護に取り入れて役立てようという取り組みがあるそうです。
具体的にはわかりませんが、細やかな気配りをする方法なのだそうです。

今病院では、とにかく仕事が忙しく、ナースステーションでは、記録のためにみんなパソコンに向かい、誰か来ても応対しなくなってしまいがちなのだそうです。チーム看護なので、担当のチーム、担当の患者さんでないと、わからないから応対できないのです。
それゆえに、全体に目を向け、細やかな気配りをしようと努力を始めて、効果が出てきているところもあるようです。

でも婦長さんは言っていました。そういうことは、昔やっていたこと。作業の効率化を図り、患者さんへのより質の高い看護、技術面が求められるあまり、忘れ去られてしまったことそのものなのだと。

一人の人間として向き合うこと、「人間対人間の看護」ナイチンゲールの精神を学んできたはずなのに、どうしてなのでしょう。
思いやり・・・それがあればと思うのです。

以前、私が働いていたときのこと。ある高齢の女性の患者さんが、寿大学の卒業式があるから外泊をしたいと言ってきました。手術後まだ日が浅く、血液検査の結果が良くなくて、許可は出ませんでした。
私はなんとかしてあげたいと思い、婦長に、病棟での卒業式を提案しました。翌日、手作りの卒業証書と花束の、ささやかな卒業式が行われました。ご主人と一緒に大変喜んでいただき、その後、元気に退院されました。
そういう気持ちを大切にしてきたねと懐かしく話しました。

年齢を重ね、これから病院のお世話になる機会も増えることでしょう。ぜひ、あたたかい思いやりのある環境であってほしいと思いました。

         (M.H

最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
知らなかった~ (N.N)
2010-05-11 10:04:48
婦長さんという呼ばれ方はもうしないのですね。
言われてみれば、看護士さんだから、士長さんは当たり前ですね。
今、漢字変換で出るかと思ったら、やはり「士長」は出ないですね。
「看護士」も「看護し」になりますね。私のPCが古いせいかなぁ・・・・・

士長さんの言葉そして、寿大学の件・・・いいお話ですね。
M.Hさんのような看護士さんがもっともっと増えることを望んでいます。
返信する
私も看てほしい (TTT)
2010-05-11 11:33:47
MHさんのような看護士さんに老後はお世話になりたいと思います。いつも、笑顔で優しくっておそばにいるだけで元気になっていくような気がしますので、社会が明るくなりますね。
TTT
返信する
まだ若かった (M.H)
2010-05-11 21:35:49
結婚、出産と人生の節目を多く経験した今の方が、きっと良い看護ができるのではないかと思います。
体力面では駄目ですね。
実際、患者さんから学ぶことの方が多かった新人時代でした。
毎日、出会いと別れの繰り返し。仲良くなる方もあれば、ときにはその反対も。
人の一生の縮図があると思ったものです。
返信する

コメントを投稿