蛙が美女に化けて和歌を詠む
2024.4
蛙が美女に化けて詠んだと云う和歌があります
日本紀に云う。
紀ノ貫之の4代前の先祖に壱岐守紀良貞という人がいた。
わすれぐさを探して、住吉の浜に行った。
思いもかけず美しい女性に会った。
様々な話をして、また会うことを約束した。
「まことに私に気があるのならば、必ずこの浜に来てください。また、お会いしましょう。」と、約束して別れた。
その後、彼女に会おうと約束した頃に、また住吉の浜を訪ねて、会った場所を見ると、思いもかけずに大きな蛙が、その女性のいた所の前を這って通って行った。
その足跡を見ると、文字のようであった。
「住吉の 浜の見るめも 忘れねば かりにも人に またと(訪)はれぬる」という、歌であった。
これを見て、彼の女は、蛙の化身であったことを知った。
この歌も同じく万葉集に「かわず」の歌として入っている。
「雑話集 上27」広文庫 より
訳者注:この歌は、万葉には、入ってなさそうです。
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