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参った。
昨日の朝は、いつも通り隣で寝てる女を一回だけ抱いて、組事務所に出かけた。親分が休んで良いとは言ってくれず仕方ねえ。ところが大阪の組事務所に着いてからが大変だ。夕方まで一歩も外に出れねえ。女が何度も「助けてくれ」とラインしてくるし、親分はシノギの現場に見て来いと言うし無茶苦茶だった。
想像してくれ秒速50メーターの暴風雨。色々なものが空を舞う。紙くずやレジ袋が空中に大量に舞い上がる。よく見ると板切れや建材の破片が飛び交っている。恐怖感が襲う不気味な音、空の雲は手を伸ばせば届くような低さだ。高層マンションは台風の中に入って最上階が見えない。
御堂筋の街路樹の多くが倒壊している。今年の銀杏は期待できない。ギンナン拾いも無理だろうよ。アスファルトの中に植える樹木は根を深く張れないのだろう。多くの道路に樹木の破片が舞い散り通行を妨害する。信号機があちこちで傾き機能せず大渋滞だ。テレビやラジオで「不要不急のお出かけは控えるように。」呼び掛けている。しゃれじゃねえ、本当に表を歩くのは命懸けだ。数々の修羅場を経験したワシが言うのだから本当だ。
町中の屋根や壁が降り注ぐのだ。もはや大阪は温暖地帯じゃねえ。亜熱帯地方だぜ、一昔前の石垣島だ。台風の通り道になっちまった。多くの大阪の会社は前日から休業にしたが、ワシの親分は許しちゃくれねえ。行政は正確な気象情報を公開し、学校と同様に企業にも休業命令を出すのも辞さない態度を示すべきだ。鉄道が止まる中、出社している労働者の気持ちも考えてくれ、人質だぜ。
普通1時間もかからないのを、2時間もかけて渋滞の中、親分が用意してくれたタクシーで帰った。山間部ではみんな慎重に運転していた。運転手に後ろから一発蹴りを入れたが、早くは走れねえと言いやがる。生意気だから首を絞めたら運転出来ねえと泣いていた。家についたら停電の中、暗闇で女が震えていた。仕方なく本日の2回戦をしてやった。
事務所から見た景色。嵐を終えて最後の写真を見てくれ。
建築中のビル、上から6階部分の外部エレベーターの出入り口、・・・・。
風で飛んでなくなっている。どこに落下したか???
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