本当に可哀想な事件が起きてしまった。
認定こども園・川崎幼稚園の通園バスの暑い車内に残されたままになった河本千奈ちゃん(3)が死亡した事件。
その川崎幼稚園で増田立義理事長・園長(73)の記者会見の生中継を見たのですが・・
記者会見の冒頭に副園長から約20分間ほど説明が有った。
その殆どが通常の業務内容で、事件当日の話は数分で終わった。
私が知りたいのは当日の出来事を時系列で明確に説明して欲しかった。
昨年も子供の送迎バスで車内に置き去りになる死亡事件があり、国からは子供の確認についてのマニュアルが通達されているのに、それを守っていなかった。
素人が普通に考えても、、、
① バスが出発する前に、何処に誰を迎えに行くかの確認はするはず。
② 子供が乗車するたびに、誰が乗車したかを確認するはず。
③ 園に帰る前に予定の全員が乗ったか確認するはず。
④ 園に着き、バスを降りる時には全員降りたか確認するはず。
⑤ 園で担当する保育士は世話をする人数を確認するはず。
記者会見での説明で、バスの運転手が休んだので、送迎に不慣れな園長が運転手として行ったので、やるべき確認をしなかったとミスを認めてはいるが・・・
個々の子供の確認は出来なかったとしても、全体の人数確認は運転手をした園長だけでなく、担当する保育士もするのが当たり前だと思うのですが。
人でなく、荷物でも全数確認はするの常識です。
命ある人を預かるのですから、誰がどういう理由で休むのかも把握するのが普通の保育所や幼稚園だと思います。
風邪なのか怪我なのか、休む理由によっては来園した時に気を配るのが常識でしょ。
こう言う痛ましい事故が発生した時に「ミスが重なった」と言います。
今回の出来事はひど過ぎます。 特別な事は必要なく普通の感覚で誰かが振る舞えば発生しなかった事です。
バスが出発する前には必ず人数を把握していたはず。
その情報が園で働く人々で共有されていなかったのが明白です。
つまり日頃からその必要性を感じていない人達によって「認定こども園」が運営されていたのです。
もちろん責任者は理事長・園長にあるのですが・・・園全体に職業意識が欠けていたとも言えるでしょう。
暑い車内に取り残された3才児の千奈ちゃん。
彼女は生きる為にもてる体力知力を使って頑張った。
親に持たされたであろう水筒で暑さをしのぎ、それが空になると服を脱ぎ、消えそうになる命を何とか保っていた。
誰かが何処かのタイミングで気が付けば失わなくて済んだ小さな尊い命。
小さな子供が命を守るためにこれだけ頑張っていたのに、その命を守るべき大人たちの誰もが手を差し伸べなかった。
こんな、、、ひどい話は無い。
保育所・幼稚園・認定こども園など、子供を預かる施設は全国に68,986か所あり、多くの施設で園児の送迎を行なっています。
つまり一日に何万回もこういう状況はあるわけで、そこで置き去りなど発生しないように努めています。
置き去りが発生しない方法なんて素人が考えても簡単ですが、それを実行するかしないかは現場の人達にかかっているのが現状です。
多くの園では情報を共有して別の人も確認したり、異変に気付く体制が取られているとは思いますが。
この「川崎幼稚園」のように園長の意識が低く、園の職員全体の職業意識の低い所が無いとは言えません。
この置き去りに限って言えば、限りなくゼロにするのは簡単で費用も必要ありません。
運転手がバスを降りる前にスマホの動画で座席全部を撮影する義務を負わせればいいのです。
それを園のパソコンなりに送信して保存する事で、何時でもちゃんと仕事をしているか確認できます。
その作業は小さなバスなので1分も必要ないし、今の時代スマホとパソコンは園に有るでしょ。
各施設によって監督官庁は違いますが、ここは統一して要請ではなく規制する必要があると思います。
もう二度とこんな悲しい事を発生させてはいけないし、無くする事の出来る事件です。