正式には嘱託警察犬と言い、民間人が飼っている犬です。
このビスマルク号の活躍が全国的にどのように報じられたかは分かりませんが、徳島ではテレビ・新聞・ネットで何度か報道されました。
私も昔に長い訓練を経て警察犬登録をした犬を飼っていたので、このニュースは食い入るように見ました。
どんなに賢い犬も、飼い主を見る時はバカ顔になります。
それが飼い主にはたまらない。
事件は7月15日の朝に発生しました。
90才代の女性が行方不明になったのです。
場所は徳島市飯谷町と言う所で、周りは畑や山などが有るいわゆる田舎です。
直ぐに警察犬を導入した警察の判断も素晴らしいのですが、その期待に見事答えたビスマルク号は素晴らしい
捜査を開始して40分で見事発見したのです。
それも、、、、
行方不明になった女性の自宅から300mも離れた山道の崖の下で大きな草に埋もれる様に倒れていたのを発見したのです。
300mと言うとそんなに離れていない感じもしますが、探すのは一方向でなく360度ですから、途方もなく広い範囲になります。しかも山や木々が視界の邪魔をして、近くまで行かなければ確認は出来ません。
行方不明になった女性の臭いを覚えて追跡を開始したビスマルク号は、その臭いを発見して徐々に女性との距離を縮めて行った。その姿は頼もしい限りなのですが、周りの人には理解できない行動が目立ち始めたのです。
それは、、、、
すぐ横を流れる小さな水路の臭いをかぐような動作が何度も有り、その流れの上流の方に向かって進むのです。
まさか流れている水に行方不明の女性の臭いが含まれているとは・・・想像しにくい。
もし上流で水の中に倒れ込んでいたとしても、その臭いはかなり薄くなるはず、、、。
しかしビスマルク号は少し進んでは水路を臭う事を何度も繰り返していた。
そして、、、
人が通れるだけの小道から突然草むらの中に飛び込んで前に進んだ
そこは草が大きく伸びて人の視界からは見えない所ですが、みごとに倒れていた90才代の女性を発見したのです。
自宅から300m離れた場所に倒れ込んだ女性を、確実に追跡して40分と言う短時間で発見した。
そのお陰で女性は問題なく自宅に帰る事が出来ました。
あの水路の臭いをかぐ動作は飼い主も理解できないようで、人には分からない世界が犬の嗅覚にはあるのでしょうか。
子供などが行方不明なり、心配する親をテレビなどで何度も見ます。
人の予想とは違う方向に進むから行方不明になるわけで、
行方不明者の捜査は警察官や家族が考えて探すのと同時に警察犬を使う選択をして欲しい物です。
早いほど臭いは残っていて発見につながりやすいと思います。