脳出血で無職になった親父のブログ

株式投資に腕時計が好きなオッサンのブログです。年齢を重ねスピリチュアルにも興味を持ったお蔭で人生感も変わりました。

心の砂漠『食べることへの恐怖そして・・・』 登り始めた山

2014年07月28日 14時14分06秒 | 裁判
その夜、病院に行くのを拒んでいた長女をときふせたのです。行くとは言ってくれたものの表情は暗く少し、ふてぶてしく感じたのですが『明日、朝一で行こう・・』そう言い、その夜は早々に床につきました。翌朝、会社を有給休暇を取り朝食もそこそこに妻と長女を乗せて県立医大へと車を走らせました。車中、誰ひとりとして口が重く会話は全くありません。ジャージにクロックスの長女・・つい、この前まではジャージでの外出なんてしてなかったのに・・長女の変化は服装にも表れていました。自宅を出て30分・・病院の駐車場は既に満車状態『何?コレ?こんなに混んでるの?』第一駐車場・第二駐車場・・全部・・満車・・目を丸くしながら驚く妻に『そうやな・・想像以上や。このコンビにで止めさせてもらおう・・』丁度、病院の目の前にあるコンビニの駐車場は広く・・少し申し訳ないなぁと思い・・駐車場の隅へと車を移動させエンジンを止めました。コンビニ店内には入らず私達3名は病院の正面玄関へ・・自動ドアの向こうに見える景色は人ばかり・・初診受付の案内看板に目がついたので受付に行くと『紹介状は、お持ちでしょうか?』いきなり聞かれ『いいえ。』と答えると『こちらの用紙に必要事項を書いて、こちらの受付にお越しください』用紙を渡され住所・氏名等を記入し、診察科目で、ふとボールペンが止まった・・内科、外科・・etc右へボールペンの先でなぞり『精神科』ここに丸印をする瞬間、止まってしまったのです。妻と長女は少し離れたところのソファに腰かけていました。私は何とも言えない苦い味が心の底に感じ精神科に丸印を入れ受付に提出すると私の心とは全く関係なく事務員は出来上がった診察券の入っているファイルを私に手渡し『精神科は、この廊下をまっすぐ・・・』淡々と場所を案内しるのです。言われる通りに行くと別館の1階に『精神科』があり入口自動ドアはガラスに模様が入り中は見えなくなっていました。中に入り左手に外来受付、正面には長椅子のソファが何列もあるのです。問診票を貰い幾つかの項目を妻が記入。『お父さん・・拒食って・・やっぱり書かないとアカン?』妻は未だ長女の病気を受け入れたくないのか、そんな事を聞いてきました。『書かないと・・診察にならへんやろ?』そう言う私に黙って記入していました。長女は自宅を出てから全く喋らず黙ったまま・・受付に問診票を持っていくと『血圧・体重を測って、お待ちください。』そう受付でいわれた瞬間、『体重?そんなん測らんとアカンの?』声を上げるように長女が言うと『お父さん、あっち行ってて・・A香、ここでは測らないと・・な?』妻が説得し、渋々、体重計に乗る長女。(45キロ)妻が、そう確認しました。既に見た目は激ヤセです。手の指・・腕・・足・・お尻の肉もなく学校の授業も座っての授業・・当たり前ですが1時間も座ると、お尻が痛くなるというので座布団を敷いているくらいです。『お父さん・・45キロ・・多分、10キロくらい減ってると思う・・』長女は黙ったまま・・受付を済ませ診察を待つのですが初診の私達より予約が優先され約3時間待ち漸く診察室へ。中に入ると眼鏡をかけた40歳前後の医師がパソコンの前に座っていました。『どうぞ』と手招きされた椅子に私達は腰掛けると開口一番『食べられないの?』その言葉に長女は俯き舌打ちしたのです。そのリアクションを知ってか知らずか『45キロ・・』と独り言のように言い『お母さん、これまでの経過を教えてください。』そう聞かれた妻は医師に説明しおえると医師は『42キロ・・これを切ったら閉鎖病棟に行ってもらいます。閉鎖病棟は厳しく食事管理され少しずつ食べられるように指導していきます。』(閉鎖病棟?)初めて聞く言葉に不安を覚えました。長女への問診もそこそこに精神安定剤を処方され病院を後にしました。帰りの車中・・『閉鎖病棟なんか入院せぇへんからな!!』長女は一言だけ言うと窓から見える風景を、ただ漠然と見ているだけでした。
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