長女から、その男のことを聞くと両親は健在で父親は一流企業のサラリーマン。関西の某所に在住しており大学生の弟が地方に住んでいる。男、本人は娘と年齢は変わらないが、二十歳そこそこなのに嘘か本当か知らないがバーを経営してたという。現在は経営してないとのことだが、おそらく潰れたと思われる。感情の起伏が激しくきわめて自己中心的。おそらく強い者に弱く弱い者に強い・・ま、女性相手に大声で怒鳴り暴力も振るう男・・器自体は知れてる。であるが娘から見れば、もうひと時も関わりたくない相手である。とにかく常識的な会話ができない・・言うこともすべて自分の都合で振り回し思い通りいかないと吠える・・そして何度か『殺すぞ!』とまで言われる・・精神的な苦痛は大きく、マインドコントロールされ逃げたくても逃げられない精神情愛になると娘の危険が・・幸い、そこまで洗脳されていなく私に助けを求めてきたのである。とにかくきな臭い・・LINEで男の写真を送信してもらうと、どかの居酒屋で飲んでる写真。若い男とと40歳くらいの強面の男性が写っていた。若いほうが娘が言う男。顔の表情は酒のせいもあり高揚しているように見える。着ている服、写真を拡大すると・・ヤンチャそうな男である。隣の男性も、どう見ても普通の職業についているとは思えない。(とにかく縁を切らなければ・・)そう思っていると娘からLINE・・『また、アイツからLINE来た』そしてLINEの内容を貼りつけ私に送ってきた。とにかく無視するよう指示するが・・娘自身は無視すれば無視する相応の恐怖もあるようで、『とにかく居場所はわからないはず。心配無用。大丈夫やからお父さんの言うことを聞くように!』そう返したのです。私自身、金融・不動産等で債権者として調査経験もあり、ノウハウは熟知しているので娘には『正攻法では絶対に大丈夫や。あとは男のネットワークだけに気をつけろ!』そうLINEで返しました。すると・・『どこに居る?服を返せ!』と男のLINEをまた娘が送信してきた。『相手は怒りまくってる。とにかく無視!フル無視!』そう返したのです。娘は祖母宅で生活しています。『引越し業者の見積もりの日、お父さんは、そっちに行くから・・』そう伝え6月某日の引越し業者との見積もり前に業者へ電話し事情を説明すると受付の女性が『わかりました。当日は名札等を付けず伺います。・・・』もちろん、娘のプライバシーは厳守。引越し当日は作業着でなく私服で来てくれてトラックも一般のトラックを使用。引越し業者の名前がない車両とのこと。そして荷造り用の段ボールは祖母宅へ事前に持ってきてくれるよう手配したのです。もし・・引越し前に男が来て、それらを見ないとも限りません。『あいつの荷物は何に詰めるの?』娘からの問い合わせ・・そうなのです。男の荷物をどうするか?捨てるわけにはさすがに行かず・・あとくされない方法・・すると・・娘から『実は・・少し前にマンションに戻ってアイツの荷物、整理してたら出てきてん!』部屋のテーブルの上に以前、勤務していた会社の資料があるファイルの間に住民票があったと言うのです。娘はスマホで写真に撮ったものを私に送信してきました。見ると・・男の実家の住所です。(やった。これで荷物は解決できる)最悪は法務局に行き男の実家を特定することも考えていましたが天は娘に味方してくれたようです。『わかった、安心し。』それだけ娘に送信しました。さて・・・引越しの準備の詰めが始まりました。
長女に事のなりゆきを聞くと昨年の秋、SNSを通じ知り合ったらしく、その男は、ある小さなコンサル会社に勤めていたようです・・が、そのコンサル会社も実態は怪しくホームページを見ても事業内容に具体性もなく会社の概要も記載されていません。システムソフトも制作と娘は言うのですが・・表向きIT関連?そこの会社の寮に住んでいたのですが仲間数名と退職。寮を追い出され娘のマンションに衣類・靴などを置く・・ことになったようで娘は善意でしたというのですが・・『その男と付き合っていたのか?』私の問いに娘は『付き合ってない!』とはいうものの親の勘・・・彼氏未満、友達以上ではないかと思いつつ黙って娘の話を聞いていました。数日前には、とある深夜バーで男の仲間と娘が飲んでいたそうで、その時に頭の後ろをバシバシ叩かれ帰ろうとすると『お前が飲みたいって言うから連れて来たっってんやろ!!ゴラァ~!!』みんなの前で、やたら吠えまくりの状態だったらしく・・少し年齢の高い男性にかばわれながら店を出れたそうです・・が娘は車・・駐車していた場所で、そのまま仮眠し明け方、自宅に帰ったこともあったそうです。経過を聞き『わかった・・とにかく男との繋がりを断とう!』娘に伝え引っ越しとなったのですが入居までの数日間・・『お父さん!!』娘からのLINE.男から鬼のように着信とLINEが入っているようでストレスに押しつぶられそうだと。『とにかく無視しろ。絶対に反応したらアカン。んで友達ンとこは?』1日くらいなら大丈夫とのことだったので『わかった。おばあちゃんの家に避難し。お母さんから連絡入れといてもらうから。』とにかくマンションには近づかないこと。幸いに男には車の免許がなく娘のマンションからは遠いのが良かったのです。そして入居数日前・・『とにかく荷物を返せとLINEがバンバン来るねん!どうしよ?』娘からの連絡に、とにかく無視しろ。今頃、怒りまくってる状態が目に浮かんだ。『とにかく無視。友達とは新しい携帯で、やりとりし。』娘から男のLINEの内容を貼りつけて私にLINEしてきたのを見ると・・『荷物返せ』『どこに居んねん!』等々・・娘にとって文字を見るだけでもストレスなのはわかる・・『とにかく数日の辛抱や。ここで相手が来たら大変やから絶対にマンションに近づかないことやで!』娘の住民票はマンションに置いていません。実家も詳しくは言っておらず都道府県のみ。そして、その男は大阪には土地勘はなく活動は地元であることが少しマシだったと思います。またマンションのセキュリティは良く、鍵を持ってなければエレベータで上がることもできませんし8階にある娘のフロアーにも行けません。部屋も決まり引越し業者との打ち合わせで引越し日時を決めました。そして見積もり当日、私が同席のため娘とマンションへ向かったのです。
不動産屋での入居物件も決まり携帯も新規契約を終えてから引っ越しまでが精神的に私たち夫婦、長女は苦痛でした。早速、当日・・『お父さん!!』娘からのLINE・・どしたん?返す私に『今、電話は大丈夫?』もちろんOKと返すと娘からのコールが鳴りました。『あいつからLINE来た・・』娘から事情を聞くと、マンションに置いてある衣類の一部を持ってきてほしいとのこと。あと10日ほど・・私は今日のところは言うことを聞いてあげるよう伝えると『もう・・会いたくないねん・・』怯える娘を励まし、あと数日・・何気ない素振りで持って行ってあげろ。そうせんと来るゾ・・娘にじゃ、とにかく男がマンションに来ないように来ないように・・『わかった・』小さくつぶやくように返事が返ってきた。深夜・・私の携帯が鳴った。『持って行った!ほならな?何で洗濯してへんねん!!ってブチキレられた。何で洗濯せなあかんねん!別に彼氏でもなんでもあらへんのに!』そういう娘に『相手は良くない・・けど・・お前にも問題があるんや。何で彼氏でもない男・・部屋に入れるんや?』娘は少し間をおいて『断ってんで!でも強引に・・』私は黙って聞いていました。不動産屋に部屋探しに行く少し前に娘の部屋に立ち寄っていたのですが、男の荷物は、ざっと見ても段ボール大4~5箱分はあったのです。娘の脇の甘さを感じ『自分自身を振り返りや。』一言だけ言って電話を切りました・・もちろn、その夜は眠れませんでした。翌日の夜、また娘からLINEが入りました。見ると男のクレジットらしき請求はがきが届いていて男に伝えたところいったん、立て替えしろとの連絡・・遂に金銭・・か・・『わかった、もう男のLINEはすべて無視しろ。電話も出るな。』そう指示しました。この時のために新規で携帯契約し、それまでの携帯もまだ解約をしていなかったのです。娘は2台の携帯を持ち歩いていたのです。『それと新しい携帯にLINEの組み換えをしておくように。データは自分のパソコンにバックアップすること。』そう伝えると『無視したら、こっち来るやん!』もちろん、避難場所は確保し同じく一人暮らししてる友人のところへ避難できないか?尋ねると『あ、そうや・・うん。言うてみる』ダメな場合は・・あるにはあるので一旦、友人に頼んでみるように言い電話を切りました。ここから・・正念場です。
深夜・・長女が大阪のマンションから帰宅してきました。高速道路は夜遅くのためガラガラだったそでした。帰宅し1Fのわたしの部屋に入ってくるなり『もう・・しんどい・・』話を聞くと長女の彼氏でもなんでもない奴とのことでフェイスブックを通じて昨年11月に知り合ったらしく、友達として、つきあっていたようです・・それが・・いつのまにやら娘のマンションに出入りし自身の衣類・靴などをおいてあるとのこと・・『ウチが悪いねん・・』顔は青白く目の下にはクマ・・とても生気ある顔ではありませんでした。そして許せないのが暴言を吐く、大声で威圧する・・挙句は娘を支配下にしようと『俺はな別に人を殺しても捕まらへん!そういう知り合いもおる』男の年齢は娘より1つ年上・・他に聞くと父親は一流企業のサラリーマンで、実家は結構、環境の良い住宅地にある分譲マンションに住んでいるとか・・・『そいつの実家の住所は?』私が訪ねると『マンションまでは行ったことあるけど・・部屋は知らん・・』これまでにいきさつを聞き、とにかく繋がりを断つ算段を考えたものの長女はすでに恐怖でマインドコントロールされつつあって状況判断ができなくなっていたのです。『わかった・・引っ越しや。費用はお父さんとお母さんで出すから早速、行動しよ。』深夜2時まで娘の話を聞いた結論だったのです。翌日、10時、インターネットから不動産会社を検索し問い合わせると即入居のマンションが幾つかあるとのこと。早速、大阪市内へ長女の車で向かいました。阪神高速を走行中『お父さん・・あいつの衣類とか、どないしょ・・捨てたら・・ビチキレされるし・・』困惑した表情で言う娘に対し『最悪は処分や。足取りは全部、消す。大丈夫や。気になるんやったら一緒に男の実家のマンションに行って部屋を特定できる。』『でも表札・・名前、書いてへんかったえら?』長女の質問に対して『分譲マンションやろ?一流企業におやじは勤めてるんやったら購入してるやろ?ほんなら法務局行ったらシグわかる。』娘は『法務局??』『そおや。不動産を持ったら法務局っていうところに行くと所有者がわかる。そこで男と同じ姓を見たらええ』娘はキョトンとしながらハンドルを握っている。『ま、とにかく心配すんな』そんな会話をしている間に大阪の中心地に着いた。不動産屋は人通りの多い大阪では有名な場所に位置していた。土曜日でもあるせいかカップルや学生風の若い男女が、ごったがえしている。不動産屋の近くまで行ったが営業所がわからず問い合わせをする。『お着きになられましたか?今、どのあたりです?』場所や周辺のロケーションえお伝えると『わかりました。今からお迎えに伺います。車種と色は何ですか?』車の特徴を伝え待つこと5分・・それらしき男性が近づいてきた。『まず、お近くの駐車場に停めて、お店に行きましょう。』車を停め店に着くと・・10坪もあるだろうか・・カウンターと椅子。狭い・・そこには店長らしき男性と数名の男性スタッフがいた。椅子に腰かけると『遠いところ、ありがとうございます。お飲み物は何がよろしいですか?』カウンターにメニューらしきものがある。私も長女もアイスコーヒーをお願いした。軽く挨拶のあと早速、5~10物件を提案され見学したい部屋の絞り込みに入った。全部で5物件に絞り部屋を案内される。結果、1つの物件を決めたが入居は20日以降とのこと。7日程空白期間がある。『お父さん、この7日。。どうしたらええ?LINEとか電話・・』娘も、そこが、しんどい・・『もう無視や。LINEはまだブロックしたらアカン。20日までおばあちゃんの家におり。お母さんから連絡してもらうから。今日、今から新規で携帯契約や。今の携帯は入居してから解約。それまで電話があっても、このiPhone5での男に着信は出たらアカン。』不動産屋を後にし、すぐさま携帯電話の店舗へ。iPhone6の契約を取り付けた。『お父さん・・ごめん・・』娘は申し訳なさそうに私を見た。親として、そんな男に関わった娘の脇の甘さを説教したいのは山々でしたが(今日は何も言うまい)そう心に呟いて『ええねん。とにかく今は、その男との繋がりを断ち切ること!LINEも電話も、とにかく無視しとくんやで。ストレスは半端ないけど一週間の辛抱や!今日は今のマンションに戻って、ゆっくり休み。』そう言って私は電車に乗るため駅に向かいました。ごった返す繁華街・・待ち合わせで有名な書店の前では多くの人が、たむろしていました・・そこを縫うように通りすぎようと・・でも杖を持って、ぎごちない歩きは正直100メートルが500メートルの感覚です。途中途中で休憩し、やっと・・駅の切符売り場に着きました・・(やれやれ)夕方のラッシュ・・ホームには溢れんばかりの人・・人・・館内のアナウンスを打ち消すかのような人のざわめき・・電車がホームの到着し優先座席に腰かけ携帯を取り出すと・・『駅まで迎えに行くから到着時間がわかったら教えてね』妻からのLINEでした。思わずホッとし動き出した電車の車窓から見える風景は暗くビルの明かりがを、ただボーっと眺めていました。
天神祭りの誘いを受け喜んでOKした私です。大阪天神祭りは毎年7月下旬・・私は、その日を楽しみにしていました。その憧れの女性と二人・・・では、ありませんが数名の女性社員、全員18~19歳と・・大学生のアルバイト数人で行く予定となったのです。その日のために??少し奮発して『JUN』『DOMON』というカジュアルブランドの店へ行きシャツとパンツを購入・・おまけにコンビの靴・・当時、アイビーが少し人気が落ち始めヨーロピアンといわれるファッションが流行り若い男の子はボタンダウンから襟がオープンのシャツやメッシュのニット、バギーパンツに2カラーのコンビ色の少しヒールの高い靴・・これが流行ったのです。私は身長185あり自分で言うのもナンですが、まぁまぁ似合っていたと自負していました。もちろん・・美容室に行きパーマをあて・・そして天神祭り当日にアルバイト先である百貨店へ・・従業員通路に行く少し手前で、いつも段ボールに水をかけ作業をするオジサンに『おはようございます!!』というと『おはよう!今日はご機嫌そうやな!!』笑顔で返してくれるのです。・・が、このオジサン、結構、強面でとっつきにくく最初は挨拶しても『おー!』と言い顔はうつむき暗い・・かったのですが、ある日の昼・・ひょうんな事でダンボールの作業を私が手伝うことになって親しくなれたのです。話はそれましたが、その日は目いっぱい4にオシャレしてバイトに行ったのです。そして、いつものように朝礼が始まりました。食品・お菓子全体フロアーの係長のいつもの退屈な朝礼・・『明日から進物売り場が拡張されます、この7月末までは中元セールを行うのでアルバイトの人は全員、本日は閉店後に売り場拡張のお手伝いをしてください。もちろん手当は支給します。』へ?残って作業?今日は・・天神祭り・・ウソやろ?私は心に呟くと一緒に行く予定だった大学生達の顔色もみるみるブルーに・・(おい・・服・・買ったのに・・)朝礼が終わり全員が売り場に・・そして時計を見ると11:50・・今日はコーヒー豆売り場に立っていた憧れのお姉さんが私の近くに来て・・『Y君、お昼・・行こうヨ♪』それまでブルーだった私は心が晴れる気分になり『はい!』返事をしたのです。(やった二人で!!)そう思っていると・・12時ちょうど・・2人の女性。もちろん一人は私のあこがれの人。もう一人・・この人も可愛らしい人なんですが・・私は別段、タイプではありませんでした。『行こう♪』3人で京阪モールの方へと行き当時、2Fにあった書店の向いに従業員通路がありました。その奥には社員食堂があるのです。ドアを開けると・・昼のワイドショーが始まっていました。『Y君!何にする?私がおごってあげる!』いったん、遠慮したものの『高校生でしょ?無理せず甘えて♪』笑顔の素敵さに甘え定食をおごってもらいました。席にはすでに食事をしている人も・・私たち3人はテレビから少し離れた場所へ移動しました。『今日・・残念だったね。でも・・大文字焼きは行こうネ♪』憧れのあねえさん・・そういうと目の前にあった定食を食べ始めました。(やった・・京都の大文字の送り火・・ラッキー!!)私は当然ですが『はい!ぜひ!!』そう言って箸の上の、ご飯をクチに、ほうばりました。