脳出血に感謝

今朝のニュースで神田うのさんが高級ブランドを多くベビーーシッターさんから盗まれたとの報道を拝見しました。神田うのさんと言えば数年前にパンストでしたか・自身のブランドを立ち上げ成功され、お金持ちと結婚されたのも記憶に新しいですが盗まれたのがシャネルでも1つ100万以上のバッグを数点盗まれ・・貴金属なども合わせると3000万ほどになるとか・・そのニュースを見ていて神田うのさんには災難でもあり本当にお気の毒としか思えません。以前の私でしたら、こんなセレブな生活は大変、羨ましくもあり憧れでもありました。そりゃ、男ですから高級車に乗りアルマーニを着てロレックスを腕にまとって・・ゴージャスな食事・・いいなぁ・・と思っていましたが病気になって【欲】というものが本当に希薄になりました。今年の初め頃、長女と食事も兼ねて心斎橋を少し歩きました。心斎橋にはヴィトンやシャネルなどのブランドショップが軒を連ねています。。長女と冷やかしでヴィトンの店へと足を踏み入れたのです。店内には整然とバッグや小物、パンプス等がディスプレイされていて長女の目はキラキラしていました。若い女の子にとってヴィトンは輝いて見えるのでしょう・・かくいう私も若い頃は勿論、病気になる前は大好きなブランドでもありましたが・・この日はなぜか色あせて見えたのです。商品は一流ですし店内も落ち着いて品性も感じられるのは確かですが【何かが違う】のです。全く欲しいと思わないばかりでなく魅力的に写らないのです・・今はまだ車の運転はできませんが、もし運転できるよになれば軽自動車で十分と思っています。運転する窓から見える景色、目的地まで移動だけであればベンツも軽自動車も同じです。身の丈に応じたモノが必要なだけあればいい・・贅沢は心が曇るような気がしてならないのが今の私の心境です。それに最近、【怒り】について、ふと思うことがあります。怒りって多くは自分は悪くない、相手が悪い、だから腹が立つ・・要するに自分がムシャクシャしている腹いせに怒りをぶつけることが多くありませんか？自分の思うようにならない・・こんだけ、してあげてるのに・・大きな声で言葉を荒げて、挙句は理不尽な理由をこじつける・・ちょっとしたミスをなんだかんだと言いがかりをつける・・ねちねち相手の心をえぐるような言い方・・怒りの気持ちを、どう表現するかで人の器も見えてくるような気がします。他人のために怒る・・例えば、イジメ・・同級生がイジメにあってるとしたら、それを目撃したら・・イジメッコに怒る・・怒りの感情ほど自身のためより他人のために活かす感情じゃないかな？よ～く、周りを見ていると・・大抵、怒りの感情は自身にとって不利益があった時が多いと思います。偉そうに言ってますが私も、そうでした。ツラツラ書きましたが、欲が希薄になったのも病気になり働けなくなり収入も減ったのもありますが後遺症で運転もできない、繁華街にも行けない、旅行もできない・・味覚障害や嚥下障害も少々あると贅沢な料理も食べられません。失うものも大きいですが【欲】【執着】を少なくすると物の考え方を変えないと辛く苦しさも増幅するばかりです。欲と執着を少なくしていけば不思議と穏やかになります。怒りの感情も自然と少なくなり今では殆ど、怒りません。感情が高ぶると首筋から頭にかけて血が上るのが本当にリアルにわかるんです。すると頭がフラフラしてきて、2年前に脳出血した時がよみがえってくると・・もうパニックです。そうならないよう心がけているうちに【怒】という感情は殆どでなくなりました。そんな日々を過ごしているうちに更に物やお金への欲と執着が薄れていってます。死んだら、お金も物も地位も何も持っていくことができません。死んで、あの世に行くとき執着心が一番の邪魔者になるような気がします。そう言えば父が他界する1年くらい前・・父はよく言ってました。『もう何もイラン・・タバコと安い酒さえ飲んでいれば、そんでええ。』言葉の通り、父は不整脈でペースメーカーを入れていてもタバコと酒はやめませんでしたが、本望だと思います。死んで三途の川を渡るとき執着と欲を捨てなければ渡れないと言います。あとは『怒』という感情を自身のためには捨てて逝かなければならない・・これが人生の修行なのかも知れません。利己主義・自己顕示・傲慢・私利私欲そして見返りを求める・・これらの欲求が満たされないと『怒』が噴火するようでは天国へは行けないんだ・・病気を発症し2年、やっと薄い皮が1枚むけたような気がします。だから本当に今、病気に感謝できるようになりました。