松山市近郊を巡る伊予鉄道。
伊予鉄はこのほど、路面電車の松山市内線(直流600ボルト電化)に近代的軽量LRTを増備するほか、郊外鉄道3線(同750ボルト電化)にも純新車を導入することを明らかにしました。なお変電所も改修するそうで、この際は1500ボルト化も視野に置いたらどうか?
運賃値上げに対する見返りとか。注目の鉄道線新車両の詳細は後日にも明らかにされます。
一方、豊橋鉄道でも豊橋市内線と渥美線の運賃値上げが示唆されていますが、特に渥美線は一向に新車の投入の動きはなし。
伊予鉄道が実に羨ましい限りだ。
そりゃあ線路や電柱、枕木の更新も大事だが、特に渥美線は電車(元東急7200系こと豊鉄1800系)の老朽化がとみに著しくなり、やはり3両組成で取り敢えず2本程度の名鉄4000系並みの純新車への更新ぐらいはそろそろ真剣に考えてもらわないと………。あれでは、不満の声が次第に高まるのもごく当たり前だ。
豊鉄バスの近代化は相対的に目覚ましいね。最近は、いすゞ製のニューエルガも豊川線(94号系統など)でお目見え。名古屋市交通局に先駆けて、白単色LED方向幕も広く採用し、昼間でも読みやすくなりましたね。ICカード対応化も近いらしい。また、この車両からは側面表示の位置がなぜか名鉄バスの新車のような位置に。まさか、前乗り後ろ降りの名古屋市営バスがまねることもあるまいが。
また高松琴平電鉄も来年度から車両更新を再開か。京浜急行電鉄の1500系アルミ車両が譲渡されるような噂も。VVVF制御かどうかは分からないが。これにより、元700系や1000系、元名古屋市営地下鉄東山線用の250、300形は徐々に姿を消しそうだ。
なお、可能性は極めて薄いが、万一にも純新車を導入する場合は今後も標準軌で通すかどうかも再検討を。LRT的なものならば標準軌でも別に構わないが、鉄道線的な車両ならば一般狭軌化を図り、JR線に直通させる手もあろう。それに線路保守費も今よりは安くつく筈だ。
さらに北陸鉄道では、石川線を今後も存続させる場合は純新車を導入する方針。既に昇圧された浅野川線は上下分離方式で何とか存続の見込み。石川線は未だに直流600ボルト電化のままですね。まだ、路線そのものの存廃の結論はなお持ち越されており、まだまだ新車導入の話は流動的です。
豊鉄バスは名鉄グループに一員であり、三菱ふそうのイメージが個人的には強かったため、念のために調べてみましたが、出てきたのは中型車のLR290J4しかありませんでした。ですので、銀河さん仰せのエルガというのは、大型のLV290系ではなく、中型のLR290J4ではないかと思います。
下記は94系統の運用に入るLR290J4の一例です。
豊鉄バス233(豊橋230あ233)スパルタンえこの小箱(個人ブログ)
https://spartaneco.exblog.jp/32319246/
上記以外にも「豊鉄バス いすゞ」で検索すれば数多くのサイトがヒットしますが、私が見た限りではすべて2KG-LR290J4(エルガミオ)しか見当たりませんでした。
さらに下記個人ブログには、今から55年以上前に豊橋鉄道(当時)に在籍したいすゞバスの画像があります。
豊橋駅前の豊橋鉄道バス 超快速やまやのブログ
https://ameblo.jp/hbk0225/entry-12502936350.html
上記サイトのいすゞバスの画像は閉館した名鉄資料館が所蔵していたそうです。また、上記ブログの管理人は遠鉄バスの現役運転士だそうです。
もう一つ、銀河さんはすでにご存知とは思いますが、日野自動車(以下日野)と三菱ふそうトラック・バス(以下ふそう)が2024年年末までに経営統合することが発表されました。
ダイムラートラック、三菱ふそう、トヨタ、日野 共同記者会見 日野自動車
https://www.hino.co.jp/corp/news/2023/20230601-003508.html
ダイムラートラック、三菱ふそう、日野およびトヨタ、
CASE技術開発の加速を目指すとともに、三菱ふそうと日野を統合する基本合意書を締結 三菱ふそう
https://www.mitsubishi-fuso.com/ja/news/2023/05/30/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%80%81%E4%B8%89%E8%8F%B1%E3%81%B5%E3%81%9D%E3%81%86%E3%80%81%E6%97%A5%E9%87%8E%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E3%83%88/
銀河さんとしては両メーカーのバスがどうなるか気になるところかと思いますが、現時点では日野・トヨタ、ふそう・ダイムラーいずれもトラックのことも含めて一切言及していません。また、日野とJバスで組んでいるいすゞからも何も発表されておりません。
最後に、先ほどの遠鉄バスの現役運転士の方も自らのブログで日野・ふそう統合に関して言及しています。
日野自動車、三菱ふそうと経営統合へ 超快速やまやのブログ
https://ameblo.jp/hbk0225/entry-12805311265.html
・・・これは時間帯や時と場合にも寄りけりでしょうが・・・
直射日光が当たっている時には返って見難いような気がしますけどね・・・
こういう場合に限っては一昔前のオレンジ色のほうが返って見易いんじゃないのかな!?
LRTとは交通機関システムの事を指す言葉で、LRTで使われる車両を「LRV」と称します。
ライトレール https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%AB より
「LRT(Light rail transit)」
「LRV(Light rail vehicle)」
日本では「LRT」を「次世代型路面電車」と訳している記事が少なくないですが、諸外国では必ずしも路面電車だけを指すのではなく、路面電車も含めた中量輸送の軽量軌道交通システムの事を総称しています。
LRVは日本ではノンステップの路面電車車両ととらえられていますが、LRTという交通機関システムの様々な形態から、高床式(※日本でいうなら都電荒川線・東急世田谷線・江ノ電・嵐電など)のものも含まれます。
日野とふそうの経営統合は発表当日ネットニュースに多数挙がっていますし、翌日の中日新聞にも一面と経済面に大きく載っていました。
管理人さんから言及が全くないのは、あくまで管理人さんのバスの関心は個々の事業者の車両なので、メーカーには関心がないのでしょうか?
伊予鉄道の鉄道線は「郊外電車」と称されています。
伊予鉄道 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E4%BA%88%E9%89%84%E9%81%93 より
「路線」→「郊外線」参照
郊外電車のうち架線電圧は高浜線は600V・横河原線と郡中線が750Vです。郊外電車の車両は全線共用で「(※電圧が)低いほうの区間が比較的短く出力低下がそれほど大きくはならないため電車は通常複電圧車とは扱われない」と上記ウィキペディアには記されています。(「在籍車両」→「郊外線」参照)
松山市内線のうち城北線は鉄道事業法に基づく「鉄道線」で、それ以外の松山市内線の路線は軌道法による軌道線です。
伊予鉄道 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E4%BA%88%E9%89%84%E9%81%93 より
「路線」→「松山市内線」参照
しかしながら、せっかくの標準軌だし急カーブも多いため、一考の余地はあろう。
豊鉄バスの1960年頃の姿も懐かしいです。
豊鉄バスのいすゞ製車両。やはり過去にもあったのですね。
二川駅近くでは、明らかにふそう製ではなく、いすゞ製タイプにもよく似たツーマン専用の廃車体を見かけた覚えもあり、後方表示も“豊橋駅前”に。名鉄バスや岐阜バスなどもそうだが、ツーマン時代は手回し方向幕もよく使われていたらしい。
ただ気になるのは、敢えて側面にはわざわざ路線名まで丁寧に表記。系統番号も整備されたから、これは要らないのでは?
その分、経由地表記を詳しく追加したほうが良い。
大型の新エルガもしくはブルーリボンが現れるのも近い?
経営統合するのは三菱ふそうと日野であって、いすゞは含まれていません。
三菱ふそうはメルセデス・ベンツの商用車カンパニーであるダイムラートラックの日本部門(非上場)であり取締役もダイムラーから来ています。
日野はトヨタの大型車部門の子会社ですが単独で東証プライム上場。
ややこしいのは、日野といすゞがバス製造事業だけは50対50で出資して「ジェイ・バス株式会社」を設立してバスを製造し、いすゞ・日野それぞれのブランドで販売しています。今回の統合で、日野のバス事業がジェイ・バスから引き上げてふそうのバス製造会社である三菱ふそうバス製造(MFBM)に統合されるかどうかはまだ何も発表されていません。
いすゞはいすゞで自社単独でジェイ・バスでのバス製造を継続していくのか、バス製造だけはふそう・日野の統合後の新会社と(ある程度の)協業・提携していくのかどうかも何も発表されていません。
さらにややこしいのは、日野のマイクロバス「リエッセⅡ」はトヨタのマイクロバス「コースター」のOEMであり、こちらはジェイ・バスといすゞは一切関わっていません。三菱ふそうは独自のマイクロバス「ローザ」があり、「リエッセⅡ」がトヨタ「コースター」のOEMからふそう「ローザ」のOEMまたは統合モデルになるのかどうかもまだ発表されていません。
「コースター」「リエッセⅡ」と同じパターンの、トヨタと日野の小型トラック「ダイナ」(トヨタ)と「デュトロ」(日野)も同じトヨタと日野の統合モデルですが、これもどうなるかはまだ何も発表されていません。
今回発表されたのはあくまでもふそうと日野が経営統合するというというニュースまでであり、車両の製造や車種の統廃合・ブランド・販売をどうしていくかはまだ何も発表されていません。
今月25日にバス専門誌「バスラマインターナショナル」(ぽると出版発行)のNo.198が発売され、三省堂書店名古屋本店・丸善名古屋本店・ジュンク堂名古屋店に並びますが、そこにふそうと日野の経営統合がスクープとなる可能性があります。バスラマ編集部、特に和田由貴夫編集長の所感が注目されるかもしれません。
2023.04.20 乗りものニュース編集部
https://trafficnews.jp/post/125482
JR城端・氷見線、新型車両導入目指す LRT化断念
2023年3月30日 19:55
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC304HW0Q3A330C2000000/
JR吉備線の「LRT化基本計画策定」一時中断 岡山市など3者が会見 周辺地域に新たな課題も…
2021/2/9 19:30
https://news.ksb.co.jp/article/14176092
JR富山港線のLRT化(富山ライトレールを経て富山地方鉄道に統合)以降、既存ローカル線のLRT化は、福井鉄道及び福井鉄道とえちぜん鉄道の相互直通運転以外ほとんど進展がありませんが、車両面からすると、既存の鉄道車両と比べて国産LRVは輸送力に劣るという難点があります。国産LRV、特にアルナ車両の「リトルダンサー」は既存の国内路面電車事業者に対応して落とし込んだ設計のため定員が(中型)バス並みしかありません。単行運転しか想定されていないので連結運転には対応されていません。広電グリーンムーバーMAX5100形・グリーンムーバーAPEX5200形も1編成でバスの倍の輸送力であり、しかも欧州やアメリカのLRVと異なり連結運転も非貫通ワンマンも想定されていないので、既存鉄道の車両を何両も連結した輸送力や多数連結のワンマン運転には到底及ばず、朝の通学時の輸送力不足に対応できないということで、LRT化の断念の一因にもなっています。
日本のLRVは広電の5車体連接が最長ですが、欧州には6車体〜11車体もつなげた全長60m近くもあるLRVもあります。日本では軌道法の制約上30mを超すLRVが製造されず、国産メーカーには6車体以上をつなげる設計や技術もないものと思われます。
伊予鉄道では、郊外電車と松山市内線の直通運転はありませんが、大手町で郊外電車の踏切と松山市内線の併用軌道の平面交差・古町駅で郊外電車と松山市内線の専用軌道上での平面交差が知られています。
郊外線に純新車導入?そんなことどこに書いてあった?
新型車両の導入は、他社からの新しい形式を入れても新型車両なので。新車とは限らないですよ。