ビーンの不定期日記

その日の事や思ったことを…

 「思いつき
   いかげん日記」

怒らないこと

2011-04-23 10:49:02 | 般若心経
「怒らないこと」
(役立つ初期仏教法話1)
アルボムッレ・スマナサーラ著
(サンガ新書)

以下、抜粋です。


「このような怒りの原因となる妄想概念をつくりだすものはなんでしょうか?
それは「我=エゴ」です。エゴがなければ、怒りはそもそも成り立ちません。エゴは「私」「俺」という固定概念のことです。
〈中略〉
そもそも「私は何々だから」と思うところから、世の中のすべての問題が生まれるといっても大げさではないのです。それさえ捨てれば、問題は解決します。幸福になりたいなら、エゴなんてないほうがいいのです。〈中略〉怒りを考えるうえで、エゴはいちばん大きな問題です。エゴから無知が生まれ、ありとあらゆる汚れがついてしまうのです。そしてその汚れは、外からの攻撃を受けると怒りに変わるのです。
エゴが強い人の周囲は敵ばかりになります。世の中や他人を敵にまわす原因は、我々が自分でつくっているエゴなのです。
〈中略〉
怒りを放っておくと、我々一人ひとりの命にかかわります。怒りをコントロールしなければ、誰一人として幸福になれないのです。」〈中略〉
「正しい怒り」など仏教では成り立ちません。どんな怒りでも、正当化することはできません。我々はよく「怒るのは当たり前だ」などと言いますが、まったく当たり前ではないのです。」

怒らないこと

2011-04-16 00:03:02 | 般若心経
「怒らないこと」
(役立つ初期仏教法話1)
アルボムッレ・スマナサーラ著
(サンガ新書)

以下、抜粋です。


「人間というのは、いつでも「私はただしい。相手は間違っている」と思っています。それで怒るのです。
〈中略〉
子供や生徒や部下は、何か間違っているかもしれません。それで怒って叱るのですが、そのとき我々は「あなたは間違っていることをやったから」と、自分の怒りを正当化します。
相手が間違っているのなら「それはこういうことで間違っていますよ。だから二度と間違わないようにしましょう」とニコニコ顔で言えば、本当はそれですむはずです。
それなのに、なぜ怒るのでしょうか。
〈中略〉
「自分が正しいという考え方は、非合理的で、非真実で、嘘で、あり得ないことだ。このあり得ないことを頭で徹底的に信じている自分ほどの大バカ者は、世の中にいない」とはっきりと理解したら、もう怒らなくなってしまうのです。
「私は正しい、とは言えない。私は不完全だ。間違いだらけだ」ということが心に入ってしまうと、もうその人は二度と怒りません。
〈中略〉
精一杯努力するのはべつに悪いことではなく、むしろ良いことです。
でも、それに完全な結果を求めるのは間違っています。自分に都合のよい結果を求めるのは、人間の途轍もない無知です。世界はあなたの都合など知ったことではありません。だから「うまくいってほしい」という態度は完全に無知なのです。そんな希望はさっさと捨ててしまったほうがよいのです。「自分は完全ではないし、他人にもけっして完全な結果を求めない」という思考が、この世の中で我々が落ち着いて生きていられる秘訣です。」

怒らないこと

2011-04-14 18:59:14 | 般若心経
「怒らないこと」
(役立つ初期仏教法話1)
アルボムッレ・スマナサーラ著
(サンガ新書)

以下、抜粋です。


「大雑把にいうと、我々人間は二種類の感情によって生きているといえます。ひとつは“愛情”の感情で、もうひとつが“怒り”の感情なのです。
〈中略〉
この世の中にある、ものをつくり上げる創造の源泉は“愛情”であって、創造したものを破壊していくのは“怒り”の感情です。それは普遍的な、世の中にある二種類のエネルギーの流れです。ですから、強いていえば、愛情と怒りはひつのセットなのです。世の中には、そういうふたつのエネルギーの働きがあります。
〈中略〉
じつは怒りはわかりやすいのです。自分が今怒っているかどうかわからい場合は、「今、私は楽しい?」「今、私は喜びを感じている?」と自問自答してみればいいのです。「べつに楽しくはない」「何かつまらない」と感じるならば、その時は心のどこかに怒りの感情があります。「退屈だ」「嫌だ」などの感情があるときは、心に怒りがあるのです。
〈中略〉
このように感情というものは、外部から大きな影響を受けますが、そもそもこれもひっくるめて、やはり根本においては個人しだいです。
「怒るのも、愛情をつくるのも、その個人の勝手である」ということを、まず理解してください。怒るのは誰のせいでもありません。「怒るのは私のせい」なのです。
逆に言えば、我々にはわずかな見込みというか、光があるのです。
それは「自分を直せば、怒りの感情を完璧に追い払ってしまい、愛情の感情、あるいは幸福の感情だけで生きていられる。その可能性が十分ある」ということです。人間として生まれてきたからには、そのような本物の幸福を目指すべきだ、というのが仏教の考えです。」


以降は、また次回に。

怒らないこと

2011-04-13 19:57:50 | 般若心経
ある方に薦められて、今日秋葉原の書店で買ってきました。

「怒らないこと」
(役立つ初期仏教法話1)
アルボムッレ・スマナサーラ著
(サンガ新書)

著者はスリランカ仏教界の長老で、初期仏教の伝導のため日本にもよくみえています。NHK教育テレビ「こころの時代」にも出演しています。
時々、抜粋して内容を紹介したいと思います。

 -以下-


「私はよく「怒りたくないのに怒ってしまうのです」といった相談を受けるのです。
答えは明白です。簡単で、完全な方法をお教えします。
それは「怒らないこと」です。
本当は、ただそれだけのことなのです。怒らなければいいのです。
〈中略〉
あなたは幸福になりたいのですか?
もし本当にそう望むなら、まず「私は怒りたいのだ。ロクなものではないのだ」と認めることです。それから「怒りとはなにか」「我々はなぜ怒るのか?」を理解しましょう。」

 今日はここまでね。

般若心経(再)

2011-01-31 10:04:36 | 般若心経
お経の「般若心経」の現代語訳を載せてみました。興味がある方は読んでみてください。

何冊かの参考書を読んでみましたが、現代語訳が難しかったり、原文からかけ離れた意訳だったりで、原文を読みながらの理解が難しいと思いました。

そこで私なりに、出来るだけ原文に沿った形で訳し直してみました。参考にしていただければ幸いです。

参考図書:「般若心経二六二文字の宇宙」ひろ さちや著(小学館文庫)、「絵解き 般若心経」瀬戸内寂聴著(朝日出版社)、「寂聴 般若心経」瀬戸内寂聴著(中央公論社)



  -般若心経-


 摩訶般若波羅密多心経。
 
 觀自在菩薩。
 行深般若波羅密多時。
 照見五蘊皆空。
 度一切苦厄。

ほとけの智慧の大切なお経。

これは平安な心を得る為の偉大な仏の智慧の教えであり大切なお経です。
かつて観音さまは、
安らかな心の平安を得る為の智慧の修行をされていた時に、
物も心も、この世の全てのものは、永遠不滅で変わらないものなどない、と言うことをはっきりとお解りになりました。
そうして一切の苦しみを克服されたのです。



 舎利子。
 色不異空。
 空不異色。
 色即是空。
 空即是色。
 受想行識。
 亦復如是。

観音さまは10大弟子の1人、舎利子にこうおっしゃいました。
全ての物体や現象は、心がそれを認識すれば“ある”し、心がそれを認識しなければ“ない”と同じ、つまり実体はないのです。
そして、このことは物体や現象だけでなく、感じ方や考え方という心の働き、精神についても同じことが言えるのです。



 舎利子。
 是諸法空相。
 不生不滅。
 不垢不浄。
 不増不減。

舎利子よ、もっと分かり易く言うと、こう言うことです。
この世の物や事柄、現象など全ては心の認識次第であり、実体というものはないのです。
何もないところから突然に何かが生まれると言うこともないし、理由もなくいきなり物が消滅してしまうと言うこともありません。
汚いとか綺麗とか言うこともありません。
物が増えたり減ったり見えても、それは物が移動したり形を変えただけのことであって、実際には増えも減りもしていないのです。



 是故空中無色。
 無受想行識。
 無眼耳鼻舌身意。
 無色声香味触法。
 無限界乃至無意識界。

ですから、心が認識しなければ物は無いのと同じですし、
心の働きによるいろいろな想いも、また無いのと同じなのですよ。
眼、耳、鼻、舌、身体、意識、も無いのと同じです。
物、音、香り、味、感覚、思い、も無いのと同じです。
視覚から意識の世界に到るまで、認識する心がなければ、それは無いのと同じことなのです。



 無無明。
 亦無無明尽。
 乃至無老死。
 亦無老死尽。
 無苦集滅道。
 無智亦無得。
 以無所得故。

煩悩の源である心の闇もなければ、
その心の闇が尽きるということもありません。
老いや死などの苦悩もなければ、
それら苦悩が尽きるということもありません。
この世の四つの真理とされる、苦についての真理も実は無いのです。
智慧もなければ、得られる悟りも無いのです。
得るべきものが何も無いからなのです。



 菩提薩捶。
 依般若波羅蜜多故。
 心無罫礙。
 無罫礙故。
 無有恐怖。
 遠離一切顛倒夢想。
 究竟涅槃。

菩薩の行をする修行者は、
平安な心を得るための仏の智慧により、
心にはこだわりが無くなります。
こだわりが無くなるので、
不安や怖れも無くなります。
現実離れした一切の妄想から脱却することができ、
真に心が平安な世界へ辿りつくとが出来るのです。



 三世諸仏。
 依般若波羅蜜多故。
 得阿耨多羅三藐三菩提。

 故知般若波羅蜜多。
 是大神呪。
 是大明呪。
 是無上呪。
 是無等等呪。

 能除一切苦。
 真実不虚。

過去から未来に到るまであらゆる処に存在する諸々の仏は、
智慧の完成によって、
この上なく最高の悟りを得ることが出来たのです。

そうでありますから、人々は仏の智慧を知るべきなのです。
仏の智慧は、神聖な真実の言葉(真言)であり、
素晴らしい霊力を持つ真言であり、
この上ない真言です。
そして、比べようのない最上の真言なのです。

この真言を唱えることによって、一切の苦悩を取り除くことが出来ます。
何故なら、この真言は真実そのものであり、一片の嘘も無いからなのです。



 故説般若波羅蜜多呪。
 即説呪日。

 羯諦羯諦
 波羅羯諦
 波羅僧羯諦
 菩提薩婆訶

 般若心経。

それでは、仏の智慧の真言を唱えましょう。
さあ、このように唱えましょう。

ガテーガテー
パーラガテー
パーラサンガテー
ボーディスヴァーハー

往けよ、往け
彼岸の地へ
彼岸到達した者よ
幸いなるかな 悟りあり

これが般若心経、仏の智慧の教えです。