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ダリアは、1年草か、多年草か

2022年10月15日 03時30分55秒 | キク科
2021.06.05撮影

学名 Dahlia
和名 ダリア属
英名 Dahlia
キク科(Asteraceae)

日本の夏にはおなじみの花ですね(と、わたしは思っているんですが、違うのかな・・・)。

上の画像は、矮性の、葉の色が紫がかっている、一重のダリアです。咲いたばかりの花で、中心の筒状花のほとんどが固く閉じたままです。

ダリアは中央アメリカが原産で、ヨーロッパの「征服者」によって、「本国」にもたらされました。日本へは、明治維新前、江戸時代末期にオランダから入ったそうです。

ダリアについての網羅的な記事が、「サカタのタネ 園芸通信」にありました。次のリンクです。この記事では、「球根」と呼ばれていますが、それは広義の「球根」で、正確には、「塊根(養分を蓄えている肥大した根)」です。平たく言えば、「芋」。サツマイモ(Ipomoea batatas)みたいな芋。

ダリアの育て方・栽培方法

2021.06.25撮影

この2番目の画像は、筒状花の外回りが咲き出したところです。「花びら」に見える舌状花が、やや黄色っぽくなってきたかな、と思います。

わたしは、ダリアは育てないことにしていたんですが、、、この花が、去年、うちにやってきたのは、こういう事情。

普段入らないスーパーマーケットで、この花を見たんです。売れ残り。まあ、きれい、買おか? と思いましたが、いやいや、ダリアはわたしは育てないんだから、それに、あれ、弱々しそうだから、とお店を去りました。でも、後ろ髪を引かれ、車とお店との間を数回行ったり来たり。悩んだ挙句、捨てていけず、結局、車に同乗させることになってしまいました。

なぜ悩んだか。それは、ダリアはわたしの住むバンクーバーでは冬越しをさせるのが難しいからです。それに、これは、ラベルさえまともについていない、スーパーマーケットの品質の低い植物。

カナダでは一般的に言って、植物専門の店 > ホームセンターの類 > スーパーマーケット の順で植物の質が下がっていきます。安かろう、悪かろう、なんです。ですから、スーパーでは買いたくないのです。高いお金を出してでも、専門店へ行き、後は、人と人との間でのやりもらいです。

もちろん、買ったからには、世話をちゃんとして、元気にさせるつもりでした。そして、夏の間は、最初の見かけから想像していたより多く、きれいな花をつけてくれました。

2021.06.03撮影

この三番目の画像では、筒状花がより多く咲き、舌状花の色があせてきています。画像は同じ個体ではないので、撮影の時間系列には合致しません。

バンクーバーでも温暖化は進んでいます。植物の耐寒地域区分が「7b」から「8b」に上がり、以前冬越ししなかった植物が多く冬を越し、また、本来は温帯で育てる果物類がよく実るようになりました。

ここ5〜10年ほど、バンクーバーでダリアは越冬させられるかどうか、というのが結構話題になっていました。

A.越冬しない、よって、毎年買い換える(一年草扱い)
B.越冬しない、よって、毎年掘り上げて保存し、植え替える
C.保温するようなものを被せておけば、越冬する
D.何もしなくても、越冬する
E.越冬するかどうかわからないので、ダリアは育てない

わたしはケチなので、Aはしません。また、ナマケモノなので、Bもしません。Cはバクチなので、しません。Dも、越冬しなかったら残念なので、しません。そして、今まではEで通してきたんです。

でも、今日画像でお見せしているダリアを、その美しさに取り憑かれて買ってしまったので、A、B、はわたしに取っては論外、Dはこわすぎる、ということで、Cをするしかなくなりました。

去年、花が終わった後、切り込んで、マルチは常にかけてある(画像をご覧ください)んですが、さらに足しておきました。バケツを被せておけばいい、なんて言う強者もいますが、わたしは、それはいくらなんでも・・・と思いました。

2021.06.25撮影

でも、今年、このダリアはついに芽を出すことがありませんでした。自分に向かって、だから言ったでしょ、と。

ラベルなしの鉢だったので、園芸種の名前がわからずじまい。でも、数日前、ここの他の方のblogで偶然そっくりなダリアを見てしまったんです。リンクを貼る許可がいただけましたので、リンクをつけます。

屋上ミニミニ菜園と見切り品の花達

トレニアの下に出ているダリア。うちのは、多分、これだと思います。

Dahlia 'Humming Bronze Eternity'
ダリア「ハミング・ブロンズ・エターニティ」

なお、わたしの上の画像でダリアの背景に見える葉は、指貫ベリーの葉です。大変おいしいベリーです。

指貫(ゆびぬき)ベリーの実は、唇でそっと

次の画像のダリアは、友だちのうちに咲いているものです。この友だちのうちは、わたしのうちよりかなり南にあり、海に近いので、暖かいのです。うちの耐寒地域区分が「8b」なら、友だちのうちは前々から「9a」の可能性があります。

2012.08.16撮影

他に、ふたり、ダリアの芋を必ず掘り上げる友だちがいるんですが、尊敬に値します。掘り上げ、また植え付けるのも大変ですが、冬の間の管理も大変なんですよね。でも、ふたりとも、夏には、ダリアを大量に咲かせていて、それは、それは、見事です。切花も贅沢に取り合わせて、美しいですよ。

で、ダリアは、1年草か、多年草か。

塊茎で増殖し、塊茎は越冬しますから、多年草です。でも、それは、耐寒地域区分が「8〜11」の場合。冬に気温の一定以上下がる地域では塊茎がダメになってしまうので、そんな地域では、園芸上は1年草として扱われます。

バンクーバーは、場所により少々異なりますが、温暖化で「8」になったところ。ですから、冬に特に寒い日が続いてしまうと、楽々越冬する、というわけではないのです。わたしのうちのあたりは、ダリアが元気に育つほど暖かくないのでしょう。


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1 コメント

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Unknown (sarasarakingyo)
2022-10-15 09:14:45
おはようございます。
そちらはこんばんはでしょうか( ◠‿◠ )?

リンクありがとうございます。
早速遊びに来ました♪

私は大雑把な上、水やり以外のお世話は週末のみなので、中々マメな事が出来ません。
この可愛いダリア、どうなりますやら。頑張りたいと思います。
でも楽しみですね!
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