78回転のレコード盤◎ ~社会人13年目のラストチャンス~

昨日の私よりも今日の私がちょっとだけ優しい人間であればいいな

◎スーパー店員の悲痛な叫び「買いだめ、買い占めの前にまず感染防止の努力をしろよ」

2020-04-01 04:13:47 | 小野と芋子

 

芋子「本当にヤバいですねえ『新型コロナウイルス』」

小野「マジでみんな気を付けてね。指原莉乃さんがインスタライブで『自分はもうコロナに感染していると思うぐらいの感覚で生活したほうが良いんじゃないのかな』みたいな発言をしていたけど、実際もうそこまでの非常事態になっていると思うよ」

芋子「で、先週水曜、3月25日でしょうか。小池百合子都知事の緊急記者会見が国民の不安を煽り、都内のスーパーなどで買いだめ・買い占め騒動が起きてしまいました」

小野「勘違いしないでもらえるかな? 誰もスーパーを閉鎖するとも商品が無くなるとも言っていないんだよ」

芋子「都内のスーパーで勤務しているブログの管理人(当方128)はこの一週間、とんでもない苦労をしてきました。なんと8連勤になろうとしています」

 

<ガセを流すな、広めるな>

小野「当方さんの証言をもとに、我々2人が代弁して話そう」

芋子「どうせTwitterなんでしょうけど、ここ最近だけでガセ情報が2度も出回りました」

 

(1)2月27日前後「トイレットペーパーの供給が止まる」というガセ情報が流布

(2)3月25日「スーパーの閉鎖、または物流ストップに伴い商品が無くなる可能性がある」というガセ情報が流布

 

小野「それに伴う買い占め騒動が起きてしまったわけか」

 

<トイレットペーパーは何故無くなったか>

芋子「この2つの噂はどちらも論理的に否定できます。まず(1)ですが、中国からの需給率が高いのはトイレットペーパーではなくティッシュペーパーであり、その中国産ティッシュのほとんどが大手2社のPBなのです。NBしか扱わない中小企業のスーパーで無くなるわけが無い……はずでした」

小野「で、ここからが問題なんだけど、当時は本当にスーパーからトイレットペーパーやティッシュペーパーが無くなってしまい、都内の一部店舗では今でも品薄状態が続いている。これは何故か」

芋子「まず、根拠の無いガセに流された国民が買いに殺到したことで想定外の特需となり、供給が追いつかなくなりました。その後増産体制に入り供給量こそ増えましたが、今度は大量のペーパーを運ぶトラックが足りず、流通が追いつかなくなり今に至るのです」

小野「嘘から出たまこと。昭和のオイルショックからのトイレットペーパーパニックから何も学んでいない国民の多さに呆れたよ」

 

<トイレットペーパー騒動より悪質な今回の買いだめ騒動>

芋子「しかし、その(1)トイレットペーパー買いだめ騒動よりも、(2)先週からの買いだめ騒動のほうが当方さんのスーパーでは売上が伸びてしまう事態になりました」

小野「都知事が会見したのは25日の20時頃。それに前後して『スーパーの閉鎖や、スーパーから商品がなくなる』という噂が流れ、それを深く考えもせず信じる人々が多く、25日から数日間は本当に激混みした」

芋子「トイレットペーパーどころの騒ぎではありません。缶詰から乾麺、冷凍食品まで、保存食を中心に幅広いカテゴリーが売れに売れました。昨年10月の台風接近の頃を想起させます」

小野「確かに小池都知事は『このまま感染拡大が止まらないようであればロックダウン(首都封鎖)もあり得る』と言ったし、東京都内の自給率は著しく低いから、万が一他県からの物流が止まればスーパーからあらゆる商品が無くなるだろう。ただロックダウンで物流まで止めるかはまだ分からないし、現実的には不可能だと思うんだ」

芋子「で、ここからが重要なんですけど、そもそも都知事はロックダウンをしたくて会見を開いたわけではないですからね。『今から国民一人一人が感染対策をすれば感染爆発は防げるし、終息も見えてくる』と言いたいだけなのですよ。だから不要不急の外出を自粛しろと言っているのです」

小野「それなのに都知事の発言の解釈を誤り、ロックダウンした後のことを想定して今から買いだめに走るのは大きな間違いなのは言うまでも無いことなんだよ」

 

<コロナは災害ではなく人災、そして人災は防げる>

芋子「私も鬼ではなく人の子なので、一応は買いだめに走る人の心理を考えてみましたが、やはり昨秋の台風の頃を思い出しているのかもしれません」

小野「確かに台風が上陸したら物流は物理的にストップし、スーパーから物が無くなる可能性は大いにあった。だから備蓄の為に買いだめをしよう、それは正しいことだよ」

芋子「しかしコロナは災害ではなく“人災”であり、人災は今から国民一人一人が気を付ければいくらでも防げることなのです。台風と同じだと思わないで下さい」

小野「既に買いだめのせいで、スーパーから本当に一部の商品が無くなったりしているんだよ。で、本当に必要な人に商品が行き渡らない。これも一種の人災だからね。こういう非常事態の時こそ自分のことばかり考えていないで他者のことも少しは考えろよマジで」

 

<スーパーは特需でもそんなに喜んでいない>

芋子「で、ここまで話すと『スーパーは儲かったんだから良いだろ。飲食やホテルやエンタメなんて売上下がって困っているんだぞ?』という批判も来そうですが、それ自体については否定できません」

小野「ただスーパーや小売業界にとっても『需要の先食い』に過ぎないからね。事態が落ち着く頃には平常時よりも売上が下がり、先細りする危険性すらある」

芋子「私はいずれ小売業界から過労死も出てくるんじゃないかと思っています。それくらい今、みんな働きすぎてヤバいです」

小野「日本経済全体で言えば大きなマイナスだし、正直誰も喜んでいないよ。それこそ前回の記事に書いた通り『震災並みの自粛ムード』だよ」

芋子「今こそ皆さん、情報の正しい取捨選択と、それをもとに良く考えて落ち着いた行動を取って下さい」

 

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2020-04-01 01:50:12 | ほぼ週刊サンマイ新聞

 

 新型コロナウイルス対策の為に政府が、小池が何を言ったか。


「不要不急の外出は控えろ」「3密を避けろ」「仕事は可能な限り自宅で」


 他にも手洗いうがいなど、色々警告を出していたと思うが、特に最近になって再三言ってきているのはこの3点だろうか。


 ハッキリ言って全部を守れる国民はかなり少ない


 3点目は一番不可能だが、そもそも2点目「3密」も、通勤時の満員電車がそれに当てはまる。


 国民も馬鹿ではないから、1つくらいは守ろうとするし、守っていると思い込んでいるのが1点目の「不要不急の外出を控える」ことだが、実はこれが一番難しい

 

 飢えをしのぐ為にスーパーに買い物に行かねばならない。


 洗剤を切らしたらドラッグストアに行かねばならない。


 スーパーもドラッグストアも今は場所によっては激混みしている。ハイ3密、アウト。


 あるいは、仕事で靴を汚したから、帰りに新しい靴を買いに店に寄ろう。


 その際に歩きすぎて疲れたし空腹になった。辺りを見渡すと客の少ない飲食店があった。


 仕事の帰りに少し寄るだけだし良いかと、耐え切れずそこに入ってしまうか、入らず我慢して自宅に真っ直ぐ帰るか


 ここまで突き詰めると、「不要不急の外出を控えていると思い込んでいる多くの国民」は、真っ二つに分かれる。


 そもそも3密とは「(1)密閉空間に(2)人が密集して(3)人が密接に交わる」なので、いくら飲食店に客が少なかろうが「店員と客が密接に関わる」ことになるのでアウトである。

 要するに、考え出したらキリが無いことなのだ。「感染拡大を防ぐには国民は何もするな」と言っているのだ。現にそれが「ロックダウン」という形で海外の一部で実施されている。イギリスのとある街ではスーパーとドラッグストア以外の全ての店が閉鎖されている。健康維持の為の外出のみ許可されている、もはや経済活動がほぼ停止した状態。

 

 

 既に日本の経済損失の甚大さは計り知れないし、飲食やエンタメ業界では倒産が相次ぎ、失業者や最悪自殺者も増えてくるだろう。それでも経済より感染防止を優先するのは何故か。新型コロナには分からないことがまだ多すぎるから、最悪の場合を想定しなければならないのが最たる理由である。


 当初はインフルエンザの一種に過ぎなかったスペイン風邪がやがて「致死率の高い毒性のウイルス」に変異したように、コロナも人から人へ伝わっていくうちに、伝言ゲームの如く毒性に変異してしまう危険性も否定できないのだ。

 

 

 では、仕事の帰りに飲食店に寄りたいと思ったら、何を考えればその欲を防げるのか。


 東日本大震災を思い出して欲しい。


 今、日本の自粛ムードは震災当時のそれに近いと思う。


 当時も多くの犠牲者を出し、生き残った国民もあらゆる面で大いに苦しんだ。経済損失も計り知れなかったし、失業者や自殺者も居た。

 それでも僅か数年で日本に活気が戻った


 日本はどんな困難も乗り越える力を持っている。


 国民一人一人が力を合わせれば。

 

(#43:1200字)

 

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