78回転のレコード盤◎ ~社会人13年目のラストチャンス~

昨日の私よりも今日の私がちょっとだけ優しい人間であればいいな

◎小野と芋子(7)泣ける日常アニメという新ジャンルを確立した『スロウスタート』

2018-02-13 09:38:31 | 小野と芋子

芋子「とある高校の『対話部』の部員2人が様々な議論を繰り広げる『小野と芋子』シリーズ、今回から気を取り直してリニューアルスタートです」

小野「といっても、過去6回中、半分も削除されては、こちらもやる気が起きないのだが」

芋子「色々とコンプラとか大人の事情がありまして……そこはお許し下さい」

小野「しかも今回は一応7回目なんだけど、本来の7回目がボツになって(画像参照)、テーマを変えて仕切り直しだからね」

芋子「モチベーションが上がらないようなので、今回は先輩がテーマを選んでもかまいませんよ」

小野「ありがとう、それなら頑張るよ。では『アニメ『スロウスタート』は何がスゴイのか』について語ろうではないか」

 

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※以下、壮大なネタバレがあるので注意

 

<泣ける日常アニメ?>

芋子「いや、アニメの話をするはまだ良しとしても、何故よりにもよってこれなのでしょうか。私には量産されている日常アニメの一つにしか見えませんが」

小野「しかも『きらら枠』だからね。僕も最初は普通の話かと思って1話を視聴していた。普通の女の子が、普通に高校に入学して、普通に友達が出来て、それで終わりだと思っていた。しかし、エンディングも終わり、Cパートを観た途端、仰天してしまった」

芋子「一体何が始まるんです?」

小野「主人公の一之瀬花名(いちのせ はな)が、中学浪人していたのだ」

芋子「えっ!? 日常アニメにそんな鬱設定を取り入れたのですか?」

小野「まあアニメは原作をなぞったに過ぎないけど、原作も『まんがタイムきらら』で連載している4コマ漫画で、鬱とは無縁の雑誌なのは言うまでも無い」

芋子「あの、『がっこうぐらし!』は……」

小野「それは置いておこう。他の人より一年遅れで入学したから『スロウスタート』というタイトルになったわけだ。どこにでもある日常アニメにその設定を一つ入れただけで、要所要所の日常のシーンが感動になり、泣けるという人さえも居る。高校に入学し、普通の学校生活を送るという当たり前のことがどれほど幸せなことかを考えさせてくれるアニメだよ。ここで話を聞くよりも、実際に観ていただければ良さが分かると思う」

芋子「現在6話まで放送済みですが、ニコニコ動画やdアニメストアなどの各種配信サイトで1話から視聴できます」


<声優・伊藤彩沙の成長>

小野「僕が語りたいのは内容だけではない。百地たまて(ももち たまて)というメインキャラを演じている声優・伊藤彩沙をご存知だろうか」

 

伊藤彩沙 【バンドリ】『BanG Dream!4th LIVE Miracle PARTY 2017!at武道館』生写真

 

芋子「『ミルキィホームズ』の白とか、『バンドリ』のキーボードとかですよね」

小野「明神川アリス(みょうじんがわ ありす)に市ヶ谷有咲(いちがや ありさ)ね。他にも舞台『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の花柳香子(はなやぎ かおるこ)や、ゲーム『めがみめぐり』ではなんと主演を演じている」

芋子「アニメ以外にも多方面で活躍されているのですね」

小野「ミルキィ時代から声を聞いてきた身としては、彼女の声優としての成長は凄まじいと思う。ちなみに前述の4作品は全てブシロードが携わっており、これまで事務所内部の仕事しか無い声優と言われてきたが」

芋子「そんなことはありません!」

小野「2018年、デビュー5年目にしてついに『スロウスタート』というブシロと無関係の仕事をオーディションで勝ち取ったのだ。しかも『ごちうさ』や『きんモザ』など数多のヒット作を飛ばしてきた『きらら枠』である」

芋子「ちょっと落ち着いて下さい」


<日常アニメにしては良く動く作画>

小野「そして、作画班の本気も忘れてはならない」

芋子「日常アニメに作画や動きを求める人はそんなに居ないと思うのですが……」

小野「だからこそ驚かされたわけだ。教室での会話とか、別に止まっていても良いシーンでさえ良く動くし、ただ教室を出るだけのシーンでも、おそらく通常の何倍もの動画枚数を駆使している」

芋子「制作は安心と信頼のA-1 Picturesですか。『SAO』の戦闘シーンや『四月は君の嘘』での演奏シーン、そして『あの花』の泣けるシーンなど、多くの作品で良く動くシーンを観て来ましたが、日常系でここまで本気を出している作品は前代未聞です」

小野「無理をしすぎて万策が尽きないことだけを祈ろう


<主題歌は2曲とも良曲>

芋子「最後は主題歌についてです」

小野「OP『ne! ne! ne!』は歌詞に注目したい。『はずかしがりなスタートでも バラバラのスピードでも』の部分なんか正に本編とリンクしている。純粋に元気をくれる歌だよ」

芋子「そしてED『風の声を聴きながら』を歌っているのは三月のパンタシア。ボーカルと複数のクリエイターで結成された、決して素顔を見せないユニットです」

小野「クリエイター集団なのでMVの映像も自ら手がける。僕はその映像にも注目したい。小説『君の膵臓を食べたい』の装丁イラストを担当したloundrawさんなど複数のクリエイターがイラストを描いているが、映像込みで曲を聴いて欲しいくらい完成度が高い」

芋子「もちろん映像が無くとも、心が浄化するようなとても良い曲になっています」

小野「というわけであらゆる面において斬新なアニメ『スロウスタート』は、TOKYO MXで土曜24時30分から、他にも一部の地域・放送局にて放送中」

芋子「映らない地域は前述のとおりネット配信もしているので是非」



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