「じゃあタメなんすね」
二人の会話はそこから始まった。
「あ、そうなんですか?」
知らなかったフリをしてとりあえず驚く当方。
相手はこの業界に入ってまだ半年ほどの外注社員。彼(23歳)とちゃんと会話を交わすのは初めてだった。
彼は冴えない男だった。どうせ変わろうともせず、当方みたいに人生を流されるまま歩んでいるのだろう。
そう思っていたのに、
「ちょっとここだけの話なんですけど、今年いっぱいでこの業界辞めようと思ってるんすよ」
彼はいきなりぶっちゃけた。
「調理師目指そうと思ってるんすよ。いずれは自分の店持ちたくて。やっと自分のやりたいことが見つかったんです」
「マジですか!?すごいですね」
すごいは本音だった。
流されるままの人生を歩み続けてきた当方にとって、
社会人になってから道を踏み外し、
幸せになれる道──あるかどうかさえ解らない道を
見つけようとする勇気はすごいの一言である。
(だから友人Aも最初はすごいと思った。最初はね)
しかし、
「この先の計画とか考えてるんですか?」
「この業界辞めたら飲食店にバイトで2年間働きます。そうすれば調理師の資格取れるんです」
「え、これからですか?今まで飲食店で働いたこととかは?」
「無いです。」
「てか高卒ですか?大卒ですか?」
「中卒です」
これは道のりはかなり険しいぞ……
まあ、自分を変えようとする心意気は嫌いじゃない。
頑張ってください。
二人の会話はそこから始まった。
「あ、そうなんですか?」
知らなかったフリをしてとりあえず驚く当方。
相手はこの業界に入ってまだ半年ほどの外注社員。彼(23歳)とちゃんと会話を交わすのは初めてだった。
彼は冴えない男だった。どうせ変わろうともせず、当方みたいに人生を流されるまま歩んでいるのだろう。
そう思っていたのに、
「ちょっとここだけの話なんですけど、今年いっぱいでこの業界辞めようと思ってるんすよ」
彼はいきなりぶっちゃけた。
「調理師目指そうと思ってるんすよ。いずれは自分の店持ちたくて。やっと自分のやりたいことが見つかったんです」
「マジですか!?すごいですね」
すごいは本音だった。
流されるままの人生を歩み続けてきた当方にとって、
社会人になってから道を踏み外し、
幸せになれる道──あるかどうかさえ解らない道を
見つけようとする勇気はすごいの一言である。
(だから友人Aも最初はすごいと思った。最初はね)
しかし、
「この先の計画とか考えてるんですか?」
「この業界辞めたら飲食店にバイトで2年間働きます。そうすれば調理師の資格取れるんです」
「え、これからですか?今まで飲食店で働いたこととかは?」
「無いです。」
「てか高卒ですか?大卒ですか?」
「中卒です」
これは道のりはかなり険しいぞ……
まあ、自分を変えようとする心意気は嫌いじゃない。
頑張ってください。
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