先週、イコライザアンプがようやく完成したので、回路図等を載せたいと思います。
まず電源回路は下記になります。
当初、B電圧が設計通り出なかったので、配線ミスかと思い、定電流回路部分を変更した別の回路でも試したところ、同様に電圧が出ず、おかしいおかしいと思ってよく見たところ、上記の図で、STP20NM50FPのFETの左についているダイオードが、配線の際に右についていたのが正しく動作しない原因となっていたのでした。
要は、このダイオードのカソードがFETのソースに接続されていたため、きちんと動作しなかったのです。このダイオードは、電源を切った際にFETのゲート側にあるコンデンサの放電を早めるためのものですが、ダイオードのカソードがFETのドレインに接続されていたら、ダイオードのカソード電位がアノード電位よりも高くなるので、ダイオードに電流は流れないのですが、カソードがソースに接続されていた場合、カソードがアノードよりも電位が低くなるので、ダイオードに電流が流れてしまい、150kΩへ流れる電流が減ってしまって、FETのゲート電圧が下がり、出力電圧が出なくなっていたのでした。
これを回路図通りに修正するとうまく動作するようになり、完成となりました。
ヒータの電源は、TL431のセカンドソース品のICと、手持ちのトランジスタを使って簡単な安定化電源回路としています。
次に、増幅部の回路になります。
初段は、6AU6で次段はWE403A(6AK5)の3結です。イコライザアンプとしては、CR型の回路を採用しています。今回初めて6AU6を使用しましたが、目立ったノイズもなく増幅度も程よい感じ、かつ、音もなかなか良いので使ってよかった球の1つになります。安いのに人気はいまひとつなのはもったいない球です。6AU6のプレートの上にあるトランジスタは、プレート電圧の可変回路になります。
次に6AK5ですが、これは3結にしています。3結にする際はスクリーン~プレート間(5ピン~6ピン)を330Ωの抵抗で接続しています。この抵抗はパラ止めで、入れてなかったら発振する場合があると思います。本機も発振していたので追加しました。
ということで、先週のオフ会で初試聴を行ったのでした。
さて性能ですが、いかほどか気になります。
そこで、大昔に入手した逆RIAAの回路を入力に接続して周波数特性を見てみました。
その結果下記のような感じです。
10Hz~40kHzまで計測してみましたが、ほぼフラットです。2kHzぐらいから少し下がっている理由は不明ですが逆RIAAとかいろいろ接続しているのが影響している可能性があるので、あまり気にしていません。あまり高い領域はレコードに信号は含まれていないので、こんな特性は不要かもしれません。
次に1kHzあたりを見ましたが、これは右左に同じ信号を入れて、その出力を同時に見てみました。
その結果、左右が少し信号レベルが違っていました。そこでようやく、6AU6のプレートについているトランジスによる電圧調整回路の出番です。どちらかの可変抵抗器を回して電圧を調整します。
調整結果が下記になります。
左右同じ信号レベルになりました。
これでようやく完成。しばらくはこのイコライザアンプを使ってアナログレコードを楽しみたいと思います。
ところで、先日家庭菜園に植えた豆も芽吹いてきました。枯れたり虫に食われたりせず、うまく収穫できるようになるでしょうか・・・。
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