かなり前のことですが、半導体オペアンプに使用する小型の電源トランスを入手したのですが、手のひらに乗るような小型のカットコアトランスで、見た目とその大きさがいいので真空管のプリアンプに使用できないかな、と思っていました。そこで、このトランスを真空管アンプ用に利用できないか確認してみました。
どんなトランスかというと、下記のような巻線構成の電源トランスです。
一次側が並列で100V入力になっているもので、この巻線を並列に接続せずに下記図のように、1巻線だけ100Vの入力にして、もう片方の100Vの巻線を真空管のB電源に使用できないか、と考えました。
実際のトランスは下記のようなものです。
早速ですが、初めにどのくらいの電圧が1次側の100Vタップに出ているのか無負荷で確認したところ、99.4V出ていました。
このタップから、50mA程度取れれば理想的だと思い、2kΩの負荷をつないでみたところ、下記のようにかなり電圧が下がってしまいました。
どうやら50mAだとかなり厳しそうです。そこで、30mAではどうかと3.2kΩの負荷にしてみました。
少し電圧が上がりましたが・・・
さらに20mAではどうかと負荷を約5kΩとしてみました。そして、さらに5Vのタップに10Ωつないで0.5A流してみたのが下記になります。
結構調子いいようです。が、写真にはありませんが、5Vのタップは4.5Vしか出ていませんでした。ヒータ用に使うのは少し厳しそうです。
そこで16Vのタップが2本ありますので、これを直列につないで、0.3Aにすべく、110Ω程度の負荷をつないでみてみましたところ、100V巻線は約82V、32V巻線は、約25Vほど得られ、何とか12AX7だと2本分の球ぐらいなら使えるのではないかと思われます。
かなり苦しい使用方法ですが、小型のプリアンプとして何とか使用できないか検討したいと思います。
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